昨日に引き続き、晴れ間。
老後の楽しみは、泉鏡花研究と決めている。 私は、絶対にそこへ戻ろうと思っている。
ただ、今はそれに着手する時期ではない。今は封印している。
家族がいて仕事をしてという、実務満載の日々を楽しんでいるのだし、 何よりも、前掛けやビジネススーツのまま、その作業に入りたくないんである。
そんな悠長なことを言っていては、実現できないかもしれない。 でも、人生最後の作業が遠くにあって、 北極星みたいに自分の航路を照らしてくれるのは、悪いことではない。 そして泉鏡花は、私にとって、そういう存在に値する作家なんである。
ところが、悪いことに、 三島由紀夫が泉鏡花を高く評価した文章を目にしてしまう。
明治以来の小説家ので天才と言えるのはこの人かもしれない、 とまで褒めちぎっている。
これは読まなかったことにしよう、と思いながらも、 行ってはいけない世界からの誘惑が抑えきれず、 つい「高野聖」を読み返してしまう。
2004年06月17日(木) 珍プレー好プレー
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