霧の中のハイウェイを、南へ行く。
本日は、グリーグピアノ協奏曲。 ノルウェーの、ベルゲンの、天と地が近いところの音楽。
子どもが本能的に怖がりそうな音楽のように聴こえる。 なぜならば、とても原始的だからだ。 胎内から出る時の、激しい誕生の記憶が蘇るような。
白と黒、明と暗、陰と陽の二階層が迫り、そして完全なる結末。 終末思想である北欧神話の影響か。
誕生と死、終わりと始まり、破壊と創造。 生命力というのは、「保健体育」みたいにニコニコ道徳的なものではなく、 私達のものでありがなら、私達の手に負えない激しさを備えたものであることを、思い知らされる。
かと思えば突然、暗雲の中から光が降り注ぐようなタイミングで、 美しい調べが、救われるのは勝手だが、別にこれで誰を救うつもりもない、 という風に奏でられる。
2005年02月16日(水) 散歩の必要 2004年02月16日(月) ファンタジーと生きる
|