浅間日記

2006年02月16日(木) ベルゲン

霧の中のハイウェイを、南へ行く。

本日は、グリーグピアノ協奏曲。
ノルウェーの、ベルゲンの、天と地が近いところの音楽。

子どもが本能的に怖がりそうな音楽のように聴こえる。
なぜならば、とても原始的だからだ。
胎内から出る時の、激しい誕生の記憶が蘇るような。

白と黒、明と暗、陰と陽の二階層が迫り、そして完全なる結末。
終末思想である北欧神話の影響か。

誕生と死、終わりと始まり、破壊と創造。
生命力というのは、「保健体育」みたいにニコニコ道徳的なものではなく、
私達のものでありがなら、私達の手に負えない激しさを備えたものであることを、思い知らされる。

かと思えば突然、暗雲の中から光が降り注ぐようなタイミングで、
美しい調べが、救われるのは勝手だが、別にこれで誰を救うつもりもない、
という風に奏でられる。

2005年02月16日(水) 散歩の必要
2004年02月16日(月) ファンタジーと生きる


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