浅間日記

2006年01月12日(木) 秘境の根拠

年明け第一号の仕事は、とりあえず一段落。

どうも雪の状況が厳しいのは長野県の北の方だけらしい。
この辺りなど降雨すらなく、取水制限がかかりそうな水不足である。

新聞を見ると、秋山郷の除雪作業は、
自衛隊も住民も同じく、シャベル一本での作業である。

その場で気化するとか、水にするとか、
とにかく新しい除雪技術を開発して、特許でもとろうではないか、
と、KさんとHと馬鹿話。

秋山郷の約300人の住人のインフラを確保するために、
自衛隊を要請する事態にまでなったわけだけれど、
挙家離村などという、無粋なことにならなければいいなと思う。
豪勢な道のつけかえも、やらない方がいいだろう。

冬場に外部との連絡手段が途絶えるということは、秋山郷では昔からなのだ。
雪どけの春に外部の人間が訪れたら、ある集落は病気で全員死亡していた、という厳しい過去もある。
また薬もまともに手に入らないため、色々な薬草に混じり、
人骨ですら民間薬として使われていた、という文献もある。

そういう、厳しい履歴をもつ土地なのだ。
情報は距離感を曖昧にする。
都市生活者の常識を、安易に持ち込めない場所があるのだ。

2005年01月12日(水) 将軍様は健在


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