図書館へ。 Aは「バーバパパの家探し」なる絵本を、私は「白鳥の湖」のビデオをチョイス。
毎度ながらすごい話だなあと思いつつ、バーバパパを読みきかせる。 「都市計画ってのがあるんだから、こんな風にいきなり家を壊したりはしないんだけどねー」とか「ここに先に住んでる人は困るんじゃない?」などと文句ばかりいいながら読むので、Aから普通に読んでくれとクレームを受ける。
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こんどはマイヤ・プリセツカヤの瀕死の白鳥。 またしてもAから、舞伎座のイヤホンガイドのごとく筋書きはもちろん衣装からオーケストラピットに至るまで解説を求められるので、あまりゆったり鑑賞できない。
プリセツカヤのしなやかな手足の動きにうっとりし、素晴らしい音楽や舞台に、バレエとは総合芸術なんだなあと感心する。 音楽、舞台、バレエ、筋書き、そうしたものが一体となって、もうこれはロシアの地での物語りという以外何ものでもない、というものに完成されている。 土くさく、人間くさく、それでいて華やかさと壮大さを併せ持つ彼の国の風土は不思議な魅力がある。現代社会にはそれがどんな風に現れているのだろうか。
私の感想とはまったく違うところで、Aは悪魔の存在が気になって仕方がなく、何度も私に困難な解説を求めてくるのだった。
2004年07月09日(金) 落胆
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