自民党が、集団的自衛権を盛り込んだ憲法改正大綱原案を発表。
国・地方財政の三位一体改革で、義務教育費の削減が決定。
日本人はこれから、「自立して生きる」ことを相当に意識していかなければ、 自分の尊厳を維持することはできないだろう、と、この二つの出来事から思う。
もともと、世の中を大きく動かす法律や制度があろうがなかろうが、それは必要だ。 何者かに拠って生きていてはならないし、 何者かに生き方の判断を委ねてはならない。 悩み、考え、勇気を出し、自立しなければならない。 孤独になることを恐れてはいけない。 一人ひとりがそうやって歩きだすことなしに、国家の未来などないのだ。
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それは戦後民主主義の立ち上がりの時に、知識人が強く訴えていたことでもある。 日本人の個人としての自立について、多くの優れた書物がこの時期に書かれている。
戦後50年以上もの間、結局そういう努力を、 日本人一人一人が怠ってきたということだろうと思う。 全てがそうだとは言わないけれど。
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