浅間日記

2004年10月06日(水) 至福上京

雨の行楽の、翌日の晴天ほどやりきれないものはない。
相変わらず雨が続くのは、さらにごめんだけれど。

*

本日上京す。祈るような、わくわくする気持ちで。
待ちに待った、ジョアンジルベルトの東京公演である。

私にとっては、否、多くの聴衆にとっては、
興行・公演などというものではなく、ジョアンの音楽に会う、と
表現したほうがいい、これからの数日間である。
奇跡と言われた昨年の来日に引き続き、
まさかの、しかもこんなに早い再来日が決まり、
胸を躍らせたファンは数知れない。

だから、開演が1時間以上多少遅れたり、
ステージの途中で30分も沈黙したりすることは、
興行としてはあってはならないことかもしれないが、
私たちはそんなことは全て、受け入れられるのである。

人生で出会える素晴らしいステージというのは、
人生で出会える友人と同じぐらい、数少ないものである。そう滅多にはない。
その宝物のような出会いが、一つから二つになる確信と喜び。

さらに急遽中止という事態も、充分あり得るのだが、
そこはもう、祈るしかないのである。
彼が「今ここで歌いたい」、と思うように。


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