2004年09月22日(水) |
先達はあらまほしきかな |
ばんばん予定を入れていかないと、家に引きこもって、 掃除や冬支度や、何だか色々な食べ物づくりなどに精を出し続けそうで、 これはいけないと思うのである。と言うわけで午後は外出。
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東京国立近代美術館で「RINPA」展が開催中である、との記事。 「RINPA=琳派」とは、尾形光琳とその影響を受けた江戸時代の絵師たちの総称である。 今回の展覧会では、これを芸術のある志向性を示す言葉として解釈し、クリムトやマティスもその範疇に入れて展示作品に加えている。
琳派は、直接の師弟関係や明確な流派ではなく、光琳の作風に傾倒し、光琳を慕う、ということによって成り立つ芸術の志向性なのだそうだ。
坂本龍一が、ショパンからドビュッシー、そしてアントニオ・カルロス・ジョビンに至る(そしておそらく坂本龍一自身まで)つながりを 「音楽の家系図」と表現していたことを思い出す。
記事に引用してある、早稲田大学教授の村重寧という方の言葉がいい。 「隔世の師から作品を通して間接的に学んだ」というものだ。
隔世の師から学ぶ。作品を通して間接的に学ぶ。塩野七生みたいである。 彼女の場合は舞台がローマ帝国であるから、100年どころではないが。
いずれにしても、隔世の師を内にもてるとは、私にはめまいがしそうな贅沢である。 同じ時代に生を受けなくても、一つの思いを共感できるとは。
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