スーパーのレジの脇で、中秋の名月観賞用の、 お月見団子や、何かよくわからないお供え物の類が並ぶ。 鑑月会の案内が街中にでる。
どうもこの街では、極めてトラディッショナルなお月見をするのが一般的らしい。
当のお月さんといえば、未だ上弦の月である。
* 小学生の4割が、太陽が地球の周りを回っている、 つまり天動説を実際の姿だと思っていたらしい。 たまたま開いたニュースサイトにでていた、 毛利さんの「いいんじゃないんですか、私も最初はそう思っていました」 という、大らかなコメントがいい。 もっとも、同じセリフを言って様になる人はそういないが。
確かに、地球が回っているということを生活の中で実感することは難しい。 だからコペルニクスやガリレオのような「そのことばっかり考えてる人」が、 一生をかけて訴えて、それでも周りからは認められず宗教的な弾圧を受け、 違うのに!という無念の中で人生を終えていった。
人は、人から教わらなければ、なかなかたどり着けない 科学的事実というのがあるものだなーと、興味深く読んだ。
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話は変わるけれど、この天動説と地動説をめぐる歴史は、すごく面白いのである。 超大河ドラマであり、哲学や科学や宗教など、とにかく世界観がひっくり返るような場面で、 人間が、特に権力者と科学者がそれをどう認識し判断するのかの貴重な前例である。
16世紀にコペルニクスが刊行した「天体の回転について」という著書が 一応天動説の初めの公的文書とされているが、それまでもみな なんか変だ、とは考えていたようである。 300年も暦上の矛盾を放置していたというのもすごい。
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