浅間日記

2004年08月01日(日) 水難事故多発

水難事故のニュースが、小さく紙面に出ている。

何年か前に、海水浴場で目撃したことがある。

遊泳禁止区域というのは、それなりに理由があるのであって、
潮の流れにとられてしまった小学生の女の子と男の子とその親が、
水平線の彼方へ見る見るうちに追いやられていった。

遠く波の間にまに見え隠れする、ごま粒のように小さな二つの頭が、
お兄ちゃんと妹のようであった。
当然浮き輪も何もつけていないはずで、
それでよく何分も浮いているものだと思った。水も相当冷たいはずだ。

まもなくレスキューに助けられた父親は、浜辺で号泣していた。
続いて救助されたお兄ちゃんは、震えていたが自分で立って歩いていた。
小さな妹は見えなくなって、浜辺の人々はみな目を凝らして
何分も何分も、水平線の彼方を探した。

姿を見失った妹の救出の目処が立たず、
もう帰ろう、と帰路につく途中、救急車とすれ違ったが、
既に死亡していた女の子を載せていたことは、翌朝の新聞で知った。



何となく夏の風物詩のように取り上げられているが、
水の事故は、いや自然の災害とは、
実際は足がすくむほど恐ろしいのだと思う。


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