「ったくこいつらバッカじゃねーの? さっきから聞いてりゃカネカネって、そんなにカネが大事かよ!」 東京五輪決定!のニュースを聞いて、朝っぱらから激怒する私の台詞に、主人が笑い転げた。 「お前が言うな、だよね。宝籤に血道を上げるシオンがそれ言う?」 酷い! 「私は純粋に一攫千金を狙っているだけなんだから、招致決定で舞い上がってる連中と一緒にしないでよ!」 うまく言えないけれど、絶対に質が違う。
私は五輪招致反対派である。 理由は既出だが、 ・これまで招致に遣った金額と今後入るであろう金額、どちらが大きいのかが不明である事 ・五輪によって景気が浮揚するなど、所詮皮算用 ・東京の夏は高温多湿過ぎて、運動向きではない ・福島原発の問題が片付かないうちの招致は無責任 が主である。 後はマスコミの姿勢かな。 最初に石原が言い出した時には、どの局も「ハァ?」な反応だったくせに、1回目の挑戦で落選した時に、「盛り上がらない世間が悪い」みたいな事を石原が言い出したら、途端に論調を変えやがったその節操の無さが許せない。 しかも最近では、全国民が招致に賛成しているかのような偏向報道。 ワイドショーを含めた報道番組でも、コメンテーターの誰一人として反対意見を述べないのは、あまりに不自然で不健全である。 福島の汚染水は完全にコントロール下に置かれています!と公式な場面で安倍首相が嘘を付いた事に対しても、招致委員会が皇族を担ぎ出した事についても、もっと厳しく追求するのがマスコミの仕事だと思うのだ。 この雰囲気が、実に気持ち悪い。 私はリアルタイムでは勿論知らないけれど、太平洋戦争に突入した時の新聞報道も、きっとこんな感じだったんだろうなあと思うと、薄ら寒くなる。
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