2013年09月07日(土) |
これだから超能力者は |
昨夜の続き。 4本中3本当籤(但し全て5等)と大漁だった前回とは違い、掠りもしなかった今回、くそー次こそはと私が悶々としていたら、部屋に戻って来るなり 「シオンが何か黒いオーラをぶんぶん飛ばしてたな」 と、風呂上がりの主人。 えっ黒かった?と訊くと、 「うーん、黒というより、攻撃色かな。『アタシの物になる筈だったのに、どこかの誰かに持って行かれたキイイイィィィ!!』みたいな。あれ、違った?」 いいえ、違わないです……。 顔が見えないどころか、同じ部屋にさえいなかったのに、何故判ったのだろう。 「お風呂にまで飛んでた?」 「うん、何か知らないけれど、ひしひしと。凄いよねシオンの気。こないだは脇腹に突き刺して来たし」 主人によると先日の夜、私が気を練って彼の脇腹に攻撃したらしい。とても痛かったと言っていた。 しかし私には全く身に覚えがないので、ただの肋間神経痛ではないかと思うのだが。 それにしても、何故違う部屋にいながら、主人には私の様子が判るのか。 一緒に暮らしているうちに、波長が合って来たんじゃないのと主人は言うが、一方の私は主人の心をさっぱり読めない。 資質の問題か。 「じゃああれだ。シオンの機嫌を損ねると僕の生命に関わるから、危険回避のために身に付いたのかもな。一種の進化というか」 「よし、それなら危険回避のために、私の機嫌が良くなる方向にその能力を使ってみない? さあ天の声カモン!」 「……」 残念ながら、積極的に使える能力ではないらしい。本人に積極性が無いからか。 つくづく勿体無い。
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