先月、頭痛が酷くて病院に行った時、MRIの予約を入れた。 その後も頭痛が続いていたが、今月に入ってからは起きていない。 それでも予約は入れてしまったので、約束通り行って来た。
以前「アンビリバボー」で、ヒューマン・エラーを取り上げていた。 慣れによる人為的ミスで、技師が操作を間違えて、患者に通常の何十倍もの放射線を浴びせて死なせてしまったという話を思い出した。 私もそんな目に遭わないとは限らない。 その番組を見て以来、歯医者や病院でレントゲン写真を撮られる度、その恐怖に襲われるのだ。 そのせいもあって、初めて入ったMRIの中は、怖かった。 頭の上で、ずっと大きな音が鳴っているのだ。 ガガガガガガ、ぐおんぐおんぐおん 永い検査が終わって、少しは休めましたか?と技師から訊かれた。 あの状況で眠れる人なんているのか。
診察室に入ると、撮ったばかりのMRI画像と一緒に、先月撮った頭蓋骨のレントゲン写真が並んでいた。 綺麗な頭蓋骨だ。初めて見たが、我ながら、見蕩れるほどいい形だと思った。 そしてMRI画像の方には、にょろにょろと血管が映っていた。 説明をしながら、医者が言った。 「これはね、放射線を使うレントゲン写真と違って、身体に悪影響が出ないんだよ。電磁波だから何度でも出来るんだよ〜」 えっ。 思わず、声を上げそうになった。 電磁波……そういやそう聞いた事があるような。 じゃあ、私が味わったあの恐怖の時間は一体何だったの。 どうせなら、検査の前に教えて欲しかった……。
結論として、頭蓋骨にも脳味噌にも血管にも、異常は見当たらなかった。 「あと80年は生きられるよって先生に言われたよ!」 と嬉々として主人に報告したら、即座に突っ込まれた。 「いやいや80年はおかしいだろ。どれだけ生きるつもりだよ」 「あれ? じゃあ『80歳まで』だったかな……」 「シオン今いくつだよ。0歳じゃないだろ。ホントに無かったのか、異常」 無いって言われたんだけれどねえ。おかしいねえ。 それと、血管は左右対称じゃなくて右の方が大分細かったけれど、特に何も言われなかったから、80まで生きるぞ!
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