大阪市音楽団と言えば、吹奏楽コンクールの課題曲の音源としてもお馴染み、あの佼成ウィンドオーケストラと並ぶ名門楽団である。 そして、日本で唯一の公務員吹奏楽団である。
大阪市、公務員、と来たら当然、それは橋下市長の公費削減の対象となる。 府知事時代にも大鉈を振るい、文化芸術部門への補助金を次々にカットした橋下さんは、大阪市長になったら当然のように市音も切る気満々である。 橋本市長には明確な信念があるらしい。何を言われようともぶれない。 それはそれで凄いが、不幸な事にこの人は、文化や芸術に対する思い入れが全く無いようだ。 大阪では文化は根こそぎ引っこ抜かれて、芸術なんて根付かなくなっちゃうんだろうな。 昔から商人の町と言われていたように、大阪ではお金が全てなんだろうな。 それが大阪の選択ならそれでいいけれど、文化や歴史、芸術というのは、永い時間をかけて作られたものである。 由緒あるものまで一瞬で無くしてしまうなんて、その選択は本当に正しいのだろうか。 教養の無い貧乏人が権力を握ると、こうなるのか。残念な事である。
嘗て項羽は王の宮殿(阿房宮だか咸陽宮だか)を焼き、その火は3箇月も燃え続けたと言う。 そしてそれを諌めた者を処刑し、その人は「ものの価値のわからぬ者は、人間ではない」と項羽を責めながら死んで行ったとか。 橋下改革のニュースを聞いて、そんな話を思い出した。
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