天上天下唯我独尊

2010年06月09日(水) 青虫

今日の晩御飯は豚しゃぶ!
野菜を洗って切る。メインは水菜。
豚肉はお湯の中に泳がせて、白くなったら引き揚げる。
肉の作業が終わったので、さて野菜を盛り付けようと笊に目を遣ると、

笊の縁に青虫がもぞもぞ。

いやああああああ
私の叫び声を聞いて、主人が駆け付けた。
「どうした?」
「ざ、笊にむしむしが……うう」
「ああ、これはちょうちょになる青虫だね。外に放してやるよ?」
こくこくと頷く私。勿論涙目である。
先に水菜をボウルに移して、虫付きの笊を持って主人は出て行った。

「外に捨てて来たよ。無駄な殺生をせずに、いい事したねシオン」
「だって、仮令屍骸でも、次のごみの日まで虫と一緒に過ごすなんて嫌なんだもん。私の買った野菜について来るなんて許せん。お外で鳥の餌になっちゃえばいいのに!」
「……折角外に放して来たんだから、無事な成長を祈ってやろうよう」
嗚呼でも、庖丁で真っ二つに切らなくて良かった!
もしそうだったら、きっと水菜と一緒に食べちゃっていただろう。
生のまま。
「う……」
あとは盛り付けるだけだった筈の水菜を見た。
一応ちゃんと水洗いしたのに、青虫はそれだけでは取れなかったのだ。
2匹目や、1匹目の糞が着いていないとは言い切れない。
水洗いでは不充分だ。煮沸消毒しかない!
肉を茹でたお湯を沸かし直し、灰汁を掬って水菜を投入した。
火が通り過ぎないうちに引き揚げ、水で冷やして盛り付けると、ぺったりとして当初のボリュームがなくなってしまった。
でもいいの。消毒したから。

結婚前はしゃぶしゃぶと言えば、牛肉だったな。
豚しゃぶがあるなんて、大学に入るまで知らなかったし。
どんだけ贅沢な暮らししてたんだ?と主人には言われるが、暮らしは質素だったぞ。
愚妹に至っては、貧乏で大学に行かせて貰えるか心配していたらしいし。
なんかずれてんのかね、うちの実家って。


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