2007年02月19日(月) |
東京マラソン2007 |
私は、マラソンが嫌いだ。 小学校低学年の頃はそこそこ足は速かったが、喘息を患い、走るのが辛くなってからは、毎年マラソン大会の日が近付く度に、如何にさぼるかばかりを考える子供だった。 今は大人になって、強制的にマラソン大会に参加させられる事も無くなった。 大人っていいなあ!
2月18日日曜日、東京都では東京マラソンという行事が行われた。 市民ランナーも3万人ほど参加したらしい。 しかもこれは抽選で、応募者数は10万だったとか。 勿論、強制参加ではない。奇特な人々だ。 「東京の名所を見ながら走る」のが売りだと言うが、普通に考えて、走りながら景色を楽しむ余裕なんてあるのか疑問だし、あんな空気の汚い所で走ったら余計に健康に悪いと思うのだが。 それでも参加する人がいるというのには驚きだ。 しかもかなりの年寄りまで参加して、途中で倒れる人もいたという。 ……何故倒れるまで走るのか不思議なのだが。そこまで苦しくなる前に、自分でリタイヤしようよ。迷惑だし。 救助した人のインタビューなんかをTVで見たが、一体何のための大会だったのかと思う。 まあ人助けはいい事だけどな。 ……でも何だか釈然としないのだ。
出勤前、一緒に朝のTVを見ていた、やはりマラソン嫌いな主人は、 「凄いな、バナナと水が出るのか。てか、雨の中走って、バナナと水だよ? そんなにバナナが欲しいのか」 と、大会のために用意された3万本のバナナと飲料水に驚いていた。 「ホームレスなんかが沿道からひょこっとあの中に紛れ込んで、バナナ貰ってさっさと帰ったりしないのかな」 とも心配していたが、参加費用は1人1万円と、一応のホームレス対策はしていたようである。 しかし、1万円払ってまで雨の中走ってバナナかよ……どんな苦行だ。 いや、寧ろ1万円払ったからこそ、雨だろうが倒れるまで走ってやるという事なのか。
大会は大成功!みたいな方向の報道だったが、一体この東京マラソンに、どれだけの費用がかかったのだろう。 日刊ゲンダイによると、「予算は12億5000万円。その内訳は都の補助金1億円、1人1万円(10キロ組は5,000円)の参加費の合計2億5000万円、協賛金9億円」という事だが、これは収入の内訳しかも予算で、支出の内訳が判らぬ。 問題は支出だ。 バナナ代や水代、仮設トイレ代、その他諸々に一体幾らかかったのか、インターネットでは簡単に答えが出て来なかった。 東京都にでも問い合わせれば良いのだろうが、私は都民ではないので止めておく。電話代もかかるし。 それにしても、莫大な費用がかかった事は間違い無い。 果たしてこれが、参加費と協賛金で賄えたのかどうか、気になるところである。 仮令賄えたとしても、動員された警察官5,000人の手当、これは税金から支払われるのである。 ボランティア(しかもこのボランティアセンターが、あの笹川スポーツ財団内。普通はここで、参加を見合わせるものではないかと思うのだが……)を募って、市民参加型のマラソン大会!みたいな雰囲気にしようとしても、そんなのは、まやかしに過ぎないのだ。 でも皆まやかされちゃうんだろうなー。
どうにも石原都知事はこういう派手なビッグ・イベントがお好きなようだが、税金の支出を抑えるためにと都響の給料を下げたくせに、こんなところに湯水のように税金を遣ってしまうのは如何なものかと。 それと、自分の飲み食いぐらい自分の懐から出せよ。そんなんじゃ折角の都響の質が落ちるぞ。
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