嘗て、初売りといえば、正月3日の行事であった。 それを2日に前倒ししたのが、ダイエーである。 そしてそのダイエーは、隆盛を極めたものの、手を広げ過ぎて破綻した。 現在、イオングループは初売りを元旦からやっており、年中無休である。 いずれダイエーと同じ道を辿るぞ、と主人の父は言っていた。
主人には不評だが、私はお雑煮の中に、茹でたイクラを入れるのが好きだ。 でもイクラって高いしな〜と思っていたら、半額で売られているのを発見! しかも賞味期限は2月ですって! 迷わず買った。 朝はお雑煮、夜は鶏鍋にしたのだが、鍋に入れたつみれから、どうにも変な匂いがする。 鍋に入れる時に、おや?とは思ったのだが、つみれという物を余り食べた事が無い私は、きっと火を通せば大丈夫なんだろうな、と投入してしまったのだった。 ところが出来上がってみたら、やっぱり変な匂いがする。 一口食べてみた主人は 「う……吐きそうな匂いだ」 と口を押さえた。 ごめん〜トイレで吐いて来て!と言ったが、主人は水で無理矢理それを胃に流し込んだ……何故無理をする、只でさえ今日は具合が悪いと言って、午後からずっと寝ていたのに。 食べない方がいい、と主人に言われたが、一応鼻先まで持って行って、私も断念した。 確かにこれは吐きそうな匂いだ。 主人は、これは悪くなった匂いだと言うが、私は発泡スチロールのトレイ等、人工的な化合物の匂いだと思った。 こりゃ駄目だね……とつみれを取り除き、汁やつみれ以外の具にまで匂いは多少移っていたが、食べられないほどではなかったので、それらで夕食を終えた。
一応報告した方がいいだろうと主人と相談して、調理後ではあったがつみれをトレイに戻して元のラップで包み、買った店に持って行く事にした。 そう言えば……と冷蔵庫を開けて、イクラの表示を見てみると、
加工年月日:2007年1月31日 賞味期限 :2007年2月1日 何故か未来の日付けだったので、一緒に持って行った。 もう夜なので責任者は不在だったが、これこれこういう訳なのでそうお伝え下さい、と店員さんに言って商品だけ置いて行こうとすると、返品扱いにさせて欲しいと言う。 イクラは半分ほど食べてしまったし、別にお金が惜しくて返しに来た訳ではないので、遠慮しようとしたが、そういう訳には行かないと言われたので、お金を返して貰い、連絡先を書いて来た。 翌日、責任者から電話がかかって来て、対応した主人に聞いたところによると、イクラは日付けのミスに気付いて売り場から撤去したものの、1つだけ回収出来なかったのだと言う……私がミスに気付かずに「半額だ〜ラッキー♪」と買ってしまった分である。 よくよく考えれば、賞味期限までひと月もあるのに、半額になる訳が無いではないか。 つみれの方は?と主人に訊いたが、匂いの原因については聞いていないと言う。 よく判らなかったのかなあ。我々の勘違いにされちゃったら、嫌なんだけれどな。
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