天上天下唯我独尊

2006年04月22日(土) 宇宙刑事GABAN

お天気も悪くないし、今日こそ自転車で買い物に行こう。
そう思った私は、半日仕事から帰ってゴロゴロしているダーリンに
「今から買い物行って来るけれど、何か欲しい物ある?」
と声をかけた。
すると、スナック菓子が食べたいと言う。
「こないだはチリペッパー食べたから、今度は胡椒味がいいな」
「わかった。胡椒味ね……ええと、GABANギャバンだっけ?」
と私が言った途端、彼は笑い出した。
「ギャバンって何だよ、ギャバンって」
「え……そんな名前じゃなかったっけ?」
「ギャバだろ、ギャバ。ギャバン、シャリバンって言ったら、宇宙刑事だろ〜。全くシオンは面白いなあ」
そう言って、彼は益々楽しそうに笑うのだった。
あれ〜そうだっけ??
確か、GABANって書いてあったような……違ったかなあ。
メモに書いた最後のNを消して、私はGABAという文字を見詰めた。
何だか違和感があるような気がするけれど、ダーリンは自信満々だ。
首を傾げながら私は出かけた。

「ただいま〜」
帰宅して居間に入ると、私は
「ありましたよ。多分これの事だと思うんだけれど」
と言って、買って来たお菓子をテーブルの上に載せた。




「でもこれ、どう見ても、GABANって書いてあるのよねえ。貴方は違うって仰ったけれど、本当にこれでいいのか私、自信無くってえ」
と私が意地悪げに彼の顔を覗き込みながら言うと、
「うん、仕方ないからこれで勘弁してやるっ」
と彼はそっぽを向いてしまった。
「一寸! さっきは宇宙刑事だのなんだの言って、散々人の事馬鹿にしておいてその態度は何よ? 私に何か言う事があるんじゃないの!?」
彼の頭を両手で鷲摑みにして、無理矢理こっちを向けさせると、彼は上目遣いをして言った。

「エヘ♪」

かっ……
「カワイイ〜〜〜!! 萌えー!!」
思わず私が叫ぶと、彼に止められた。
「声がでかい! ボラギノールのCMか!?」
「ずるいよ貴方! 一寸可愛い振りをすれば、私の怒る気が失せるって判っててやってるんでしょ!」
「煩いから叫ばないでくれよ〜。わかった僕が悪かったよ。ハイハイごめんごめん」
初めから素直にそうやって謝りゃいいんだよ!


 < 過去  INDEX  未来 >


春 紫苑 [MAIL]

My追加