2006年02月14日(火) |
正しいカウンセリング |
特別番組のビューティー・コロシアムを見た。 整形反対派の私だが、この番組は好きなのだ。 相談者の人となりや、その人生の一部を見る事が出来るからなのかも知れない。
本日のメインは「フランケン」と呼ばれた女性。 途中から見たのでよく判らないが、事故か何かで、顔が潰れてしまったらしい。 タクシーの運転手に、顔を見られて「気持ち悪い。お金は要らないから降りてくれ」と言われたとか。 このようにこの番組には、信じられないほど酷い言葉を浴びせられたという女性が時々出て来る。 勿論再現ドラマは本人の証言を元に作られているので、中には本人の被害妄想もあるかも知れないが、世の中には本当にそういう事を言う人がいるのだろうか。
前にも書いたが、整形美人が増えると、天然美人の価値が下がるようで嫌なのだ。 誰でもお金を出せば綺麗な顔になれるなんて、おかしいではないか。 卑屈なブスは、整形しても傲慢な美人になるので、余計手に負えない。 心までは美しくならないのだ。
相談者の中に、ごくごく普通の顔なのに、頑固に整形を熱望する若い女性がいた。 これは美容外科よりも精神科に行った方がいいんじゃ……と思うぐらい、彼女は自分が醜いと思い込んでいるのだ。 筒井康隆の「いちごの日」の逆バージョンか。 ホッとした事に、和田アキ子は彼女の整形を許可せず(何故お前が仕切る?)、半田センセイも整形プランを白紙で提出した。 一旦は諦めたかのように見えた相談者だったが、舞台裏では何故駄目なのかと只管涙を流していた。 やっぱアンタ精神科行った方が良いよ……と思っていると、そこに女性メイクアップアーティスト(プロのお化粧屋さん)登場。 なんと、その大橋タカコという化粧師が、女性は整形せずとも化粧だけでこんなに変われるのだという事を、色々なサンプルを見せて説明し出したのだ。 話に引き込まれて、次第に表情が明るくなる相談者。 そして彼女はメイクの教室に通い、自分の顔の短所と長所を上手く利用するメイクのテクニックを学び、その楽しさ素晴らしさを知って行く。 変身後の彼女は、最初の登場とは別人のように生き生きとしていた。 大橋さんはプロのカウンセラーではないだろうが、実に見事なカウンセリングであった。
番組の最後には、整形手術後の「フランケンと呼ばれた女性」が登場した。 仕上がりは微妙で、もっと可愛くしてあげても良かったんじゃ……とは思ったが、本人も満足のようだし、術前の彼女を思えばこれでいいのか。 安易な整形には反対だが、このように不幸な事故などで顔が崩れた人や、生まれつきの顔でもそのせいでよっぽど酷い傷を心に負った場合なら、整形も已むなしだろう。 何より、今まで辛い思いをして来たであろう彼女が、心からの笑顔になった事に、見ているだけのこちらも嬉しくなる。 丁度放送日がバレンタイン・デーという事で、出演者達にチョコを手渡ししていたのだが、そういう気遣いを出来る彼女の心根が素晴らしいと思った。
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