耐震強度偽造問題で、早くも税金投入が決まった模様。 何か裏があるんではないかと勘繰りたくもなる対応の早さだ。
決定前のTVでは、早く公的資金の導入を、という声ばかりがクローズアップされていたように思うが、実際に決定してみたら、国民からは思ったより反発の声が大きかったのではないだろうか。 以前にも述べたが、私も反対だ。 購入者の自己責任とまでは言わないが、税金投入は最終手段だろう。 地震がいつ来るか判らない状況で、責任追及をやっている時間が無いというのなら、その分を後できちんと回収してくれるんだろうな? しかし冷静に考えて、今回の事件に関わった業者達では、多分全てを補償し切れないだろう。 それでも10年前の阪神大震災、昨年10月の新潟県中越地震、今年3月の福岡県西方沖地震の被害者よりはましなのではないだろうか。 件のマンションはまだ倒壊しておらず、住民達にはまだ住む場所があるのだ。 マンション倒壊の虞があるとして行政は、自分達の責任逃れのためにさっさと立ち入り禁止にしてしまったが、住むも離れるも住民達の好きにさせたらいい。それこそ自己責任で。 西方沖地震で半壊したマンションだったと思うが、住民達の意見が一致せず、建て直しが出来ない物があるという。 ある住民は壊れて住めないマンションのローンの支払いを続けながら別の場所にアパートを借りて、平行してその家賃も払っているが、別の住民は自分の所は被害が少ないからまだ住めると言って、建て替えに反対しているのだそうだ。 マンションというのは面倒な物で、住民の総意が無ければ修繕や建て直しが出来ないのだと言う。 (こうなって来ると、果たして土地の上に不安定に立つマンションという物に、果たして資産価値があると言えるのかがそもそも疑問な訳だが) 人災と天災とを一概に比較して論じる事は出来ないが、ここで税金投入を決めてしまうと、これらの被害者達との間で全くバランスが取れなくなってしまう。 もしかすると、政府の狙いは別の所にあるのではないか。 ここでさっさと税金を投入してしまえば、政府は国民に対して温かい対応を素早く取った事で評価を上げ、同時にこうして国民のために税金を遣っているのだというポーズを取る事により消費税アップに持って行き易くなる。 国民の間でも、消費税の税率が上がるのも已むを得まいという意見が多くなって来ていると数箇月前にTVの調査で聞いたが、それに追い風をかける狙いもあるのではないだろうか。
私は反対だがな。 税率アップにも税金投入にも。 まずは出費を見直すべきで、税率アップはその後だろ。 本当に、政府のやる事は順番がおかしい。
先週末のTVでは散々墨田区のマンション住民のヒステリー声を聞かされて、ほとほと嫌になった。 「たった36世帯を守れなくてどうするんですか!」 「貴方がお父さんだったらどう思うんですか!」 と叫んでいた女性がいたが、あれじゃその他の国民の反感を買うだろうよ。(勿論私もその1人だが) 大体いい年して「お父さん」てどうよ……。 あの人は、普段もあんな調子で子供を叱り付けているんだろうなあ、と勝手に想像して、勝手に子供に同情してしまった。
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