天上天下唯我独尊

2005年10月06日(木) 晴天の霹靂

20時頃、妹から電話があった。
こいつはどうして飯時にかけて来るんだ?
やっとダーリンが帰って来て「頂きます」をしたところだったので、まだお腹が満たされていなかった私は食事の邪魔をされて、些か機嫌が悪かった。
しかもこいつは、勉強に飽きたからだの、血液検査の結果異常が見付かっただの(それも大した事は無いのに)と電話して来るのだ。
そりゃあ私だって姉だ、妹の一寸した電話に付き合ってやるぐらいの心の余裕はある。普段なら。
しかし電話のタイミングが悪い。
母も先日、私がトイレで寛いでいるところに電話して来た。
本当に親子揃って間が悪いったら!
「で、今お姉ちゃんは晩御飯食べているんですが。何の用?」
と機嫌の悪い声で電話に出ると、ダーリンから
「折角電話して来たんだから、そんな事言わないの!」
と頭を小突かれ、私はますます機嫌が悪くなった。
「大変だよ、お姉ちゃん。W先生が生徒に手を出して捕まったって!」
「な、

何だと〜〜〜!?


W先生というのは高校の先生で、私と妹は歳が離れているが、妹が私の母校に入学した時も、先生はまだ同じ学校で教鞭を取っていらした。
私が妹の忘れ物を学校に届けに行った時にお会いして挨拶したが、先生は我々が姉妹だった事をそれまで御存知なかったらしい。
まあ我々姉妹は顔が似ていないし、成績も似ていなかったからな。
因みに妹は大変優秀な生徒だった。一方私は……推して知るべしである。
とても温和で人望も厚く、部活動の指導にも熱心で生徒にも人気のあった先生なのに……いや、寧ろ人気があったからなのか。

「吃驚したぜ。それって何時の話?」
「つい最近だって。私も吃驚したよー」
と興奮気味に語る妹。
「捕まったって、警察に?」
「ううん、わかんない。でも新聞にも載ってないしニュースでも聞かないから、警察までは行ってないかも」
……じゃあ捕まってないじゃないかよ。
「学校は辞めるのかなあ?」
「さあ、判んない」
「何にも判んないのかよ! その辺もっときっちり情報収集してよ!」
と私が怒ると、妹は「むー」と言って、
「だってぇ〜」
とくねくねした声を出した。
「確かアンタの幼馴染が事務員としてあの学校に就職してなかったっけ? 今度訊いてみてよ」
私はそう思い出して妹をプッシュしたが、妹は言い淀んだ。
「うーん、教えてくれるかなあ……どうも緘口令が敷かれてるみたいなんだよね」
「馬鹿者! そこを上手に聞き出さないと、一人前の芸能記者にはなれんぞ!」
「いや……芸能記者になる気はないんだけど(汗)」
私の晩飯を邪魔したんだから、きちんとした情報を頼むぞ。

それにしても……ああ〜、がっかりだなあ。
いい先生だと思ってたのに、ショックだぁ。


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