日々是迷々之記
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会社帰りにお気に入りの酒&輸入食料品店へ行った。私が黒ホッピーをカゴに入れ、ボンベイサファイアの値段をチェックしていると、未成年、もしくはそれに限りなく近い若者が二人連れでやってきた。鼻や口のまわりの顔面ピアス、ベースボールキャップを斜めにかぶり、だぼだぼのランニングにTシャツ、膝丈のハーフパンツ。服装だけなら裸の大将と大差ないが、音楽番組に出てくる名も知らぬ和製ラッパー風に見えるのは若さ故である。
二人は私の後ろ側の列に並んだビールを物色し、ほどなくして本生を1ケース抱えてレジへ向かった。
私はおばさん年齢なので若者のことはよく分からないが、若いうちから発泡酒なんか飲まなくてもいいんじゃないだろうか?私の中の発泡酒は会社の中ではそこそこえらくなったおじさん(ビール代は小遣いから出すことになっている)が家に帰る途中、「ああ、今日はビールが飲みたいな、でも、ちょっと安いから発泡酒にしとこうか。次の小遣い日までまだ1週間はあるしな…」とつぶやきつつ手を伸ばすものである。決して二十歳そこそこのこじゃれた(死語)にいちゃんが自分で選んで飲むのもではない。
この年になって思うのは、若いころからちゃんとしたものを食べる習慣をつけておかないと、大人になってからちゃんとしたものを食べても美味しく感じられないのでは?ということだ。ビールだって発泡酒に慣れてしまったら、本当のビールって苦くてまづいよねってなってしまいそうだ。
「焼酎って飲めないんです。」といいつつチューハイは飲む。という人に会ったことがある。アンタ飲んどるがな!と時折突っ込みたくなるが、突っ込まない方が友好的なのかなとふと感じ思いとどまる。似たようなケースとして「ホルモンとかって一切食べられないんです。だからロースとハラミください。」とかのたまう婦女子がいる。以前勤めていた会社の新入社員だったのだが、ハラミって横隔膜やでと教えてあげたら嫌な顔をしていた。真実を伝えることは難しい。
そんなこんなで世の若い男性かたがたには発泡酒よりは、ビールを、そしてギネスに手が伸びるようになれば、それはそれで男の株が上がるんやでと老婆心から申し上げたい夕暮れ時だった。
そして、パブで飲むギネスはおいしいよなぁ…とつぶやきつつ、今日の私は凍ったジョッキで黒ホッピーである。
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