日々是迷々之記
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2004年03月27日(土) つまらない男とスタバで

つまらない男とスターバックスで会った。「つまらない男」とは三日連続の登場となる派遣会社の担当者である。仮にFとでも呼ぶことにする。

会った瞬間からどーんと疲れが出た。いつもの安物スーツに社章を付けている。のび太顔と合わせてスタバにいることが何かの間違えではないかといった違和感がある。私がFの向かいに座り、打ち合わせ議事録と書いた用紙を取り出すと、あわてて手帳を取り出した。その手帳は滅多に開いてませんといった感じで表紙がぴしっとしていた。開いた中身も書き込みは一切なさそうだった。とりあえず、ポーズで手帳を出したようだ。

言った言わないの水掛け論になると、時間の無駄なので記録することにしましたと一言言い、私がインタビューする側となって話を始めた。相変わらず的を得なくてだんだんいらいらしてきた。

「○○についてどう考えていますか?」という極めてシンプルな形で質問をしているのに、そうですね、アレあったでしょ?何日でしたっけ?1月の下旬に…といった感じでストレートに返事が返ってこない。真剣に聞いていて、もうそろそろ結論か?というときに言葉が少なくなってゆき、最後は黙ってしまう。おぼっちゃんは、今の話全体から考えを推測して欲しいようだった。

私が一番知りたかった。「空白の時間」について尋ねてみた。空白の時間とは、契約書上は契約していることになっているが、実際は労働していない時間のことである。その期間を待機とみなすかどうかで私のもらう賃金が変わってくるからだ。これについてのFの返答はここでは割愛する。あまりにも何も分かってない返答で笑止千万、へそどころか足の裏でお茶を沸かせるくらいのふざけかただったから。

私は黙ってカバンから先日この日記にも記した本のコピーを取り出した。そこには労働基準法や、民法で、契約期間内にもかかわらず、一方的に解雇された場合の法的な意味合いが説明されている。私は、この場合なら通常の賃金の何パーセント、この場合なら全額保証されますと、手短に説明した。

すると、こう言った。「あ、そんな決まりってあるんですか?30日前の告知は必要とか知ってたんすけど。」と言われた。何か、タワシにでも物を言っている気分になる。

私は、どんな仕事でも自分で勉強していかないといつか干されまっせと言いたかったが、それは置いておいて、私が契約書に記載されている期間分の賃金を要求することは的はずれなことではなく、こういった法律に基づいて、派遣労働者としての権利を主張しているだけだと告げた。

そこからは何かボロボロで見ていて哀れだった。それでも告知日から30日以内の賃金を保証するというだけで、私の主張する契約期間内全額を支払う意志はないとのことだった。

私はまだ言うか?と思い、静かに罵倒を続けた。責めるべき点は、私に延長の意志がなかったのに、勝手に延長のオファーをしつこく派遣先に行うことに問題は感じないのですかとか、労基法も知らない人間がよくこういう仕事できますねとか、「暗黙の了解で合意したと判断した。」というような自己中心的な物の言い方が周りの人間を無用に苛立たせるのだとか、いくらでもある。が、最後の言葉はさすがにショックを受けたようで黙り込んでしまった。

いるよなぁ、こういうやつ。普段は傍若無人に無神経な振る舞いをするくせに、いざ指摘されると、「何でそんなこと言うの?僕可哀想!守って、守って、誰か!」みたいな態度を取るやつが。残念でした。私は自分にはてきとうだが、他人には厳しいのだ。

私は話の内容を書き留めて、最後に署名をしてFにも名前を書けと促した。すると、1月25日の状況も書かないとおかしいんじゃないですかね?と言い出す。1月25日とは2月の半ばで辞めて欲しいと言われた日のことだ。私は打ち合わせ議事録っていうのはその日にその場で打ち合わせをしたことを書く物なんですけど、1月25日の出来事はあなたの日報とか手帳にでも書いてあるんじゃないですか?と言うと黙り込んでしまってサインすらしようとしない。

わたしは1月25日の出来事を余白になぐり書きして、ハイ書きました。サインしてくださいと言ってサインをさせた。はいごくろうさん、である。

私は月曜日に返事をするけれども、そっち側の主張は全く受け入れがたいので第三者を交えて話をすることになると思うと告げてその場を離れた。

過度にいらついていたようで私は帰りの商店街で衝動買いをしてしまった。真鰯1盛、鯖1匹、鮭の切り身、すじ肉500グラム、豚肩ロースの固まり200グラム、そして焼酎のペットボトル入2.7リッターである。

家に帰るとまず鰯を手開きして塩漬けにする。そして鯖は3枚おろしにして塩で締めた。すじ肉は圧力鍋で柔らかくして半分はカレー用、半分は何かおかずを作ろう。肩ロースはショウガ焼き用にスライスして小分けして冷凍庫に。そして昨日買ったふきのあくぬきをして、豆板醤炒めを作った。

私はまだ3時だったが、グラスに氷を入れ、今日買った焼酎を注ぎ、ふきの豆板醤炒めをつまみに吉本新喜劇を見た。ビデオに撮っていたのである。

世の中には、こんなふうに全く波長の合わない人間がいる。そういう人間をよけて生きる能力が必要ではないか。私はぼんやりと焼酎を飲みながら思うのだった。


nao-zo |MAIL

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