日々是迷々之記
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| 2003年08月04日(月) |
なおぞうvs変なおばさん |
気が付いてみれば前回日記を書いたのは一週間以上前である。その間は派遣の仕事が終わりになったり、管理人のおっちゃんが朝の7時台に家に来てふてくされまくったりといろいろ動きがあった。が、ここに是非知らしめたいのは「変なおばさん」との出来事である。
コトのはじまりは1日の朝。私は会社に行かなくていいということは朝から市場に行けるということなのね、ラララ〜♪などとアロハにビーチサンダル、Gパンと奥田民生のパチモンみたいな格好で歩いて近所の市場へ向かった。その日はだんなさんも帰ってきていたので、かき氷アイスを買おうと、家の裏手の酒屋コンビニに立ち寄った。私は両手にゴーヤやキャベツなどの戦利品を抱えている。
「早く家に帰って冷凍庫に入れよう。」と思いつつ早足で家に向かう。すると、右手前方から初老のおばちゃんが私に向かって歩いてくる。そしてこう言った。「あなた、子供さんいてはるの?」私は咄嗟のことでよく分からなかったが、「ハァ、いません。」と答えた。すると、彼女は「近所の子供達にでもあげてね。」と言って、右手に握ったモノを私に受け取れというふうに手を出した。
セミである。しかも2匹。私は何故か、はぁわかりましたと言って受け取ってしまった。「じゃあね。」とおばちゃんはその場を去っていった。私は道路の真ん中で、ジージーと鳴くセミ右手でつかみながら、左手にかき氷アイスをぶらさげ、肩に買い物袋に入れた野菜類の重みが食い込んでいた。
「何でおばちゃんはセミなんか取ったんやろ?」「で、何で要らんからって私にくれるんだろう?」とアタマの中は疑問符だらけでとにかくマンションへ帰ってどっかの子供にあげようとした。が、ちょうどお昼時だったのでいつもは佃煮にするぐらいウロチョロしている子供達もマンションのまわりにいなかった。
わたしは植え込みの木の枝にセミを乗せた。すると「ケッ!」というふうにジジッと鳴き、ひゅんと飛んで行って見えなくなった。
その「セミおばちゃん」との戦いの後、次なるおばさんバトルはすぐに勃発した。
本日4日月曜日のことだ。私はダンナさんの今月からの転勤先の愛知県に遊びに行き、帰りは名古屋駅からハイウェイバスに乗った。私は運転席と反対側の一番前の席に陣取り、車窓の景色を満喫しようとわくわくしていた。私はデパ地下で購入したミニおにぎり弁当を広げて食べる準備をした。7割くらいの乗車率で今まさにドアが閉まろうとしているそのとき、両手に名古屋松坂屋のポリ袋を鈴なりにぶらさげ、チューリップハットをかぶったおばちゃんがどどどと駆け込んできた。 私はやばいと思い、さっと目をそらしたがおばちゃんは「ちょうどいいところが空いてるワ。」といった感じで私の横に座った。そして座るやいなやバリバリと音を立ててポリ袋からデパ地下で購入した「中華おそうざい5点セット」のようなものを取り出して食べ出すではないか。お弁当ではなくお総菜セットをである。一瞥したところ、ご飯は入っておらず、オカズのみである。開けた瞬間に中華特有のニンニク、油のニオイがどはーんと車内に広がってゆく。
わたしがあっけにとられて見ているのに気が付いたおばちゃんは、「あんたさん、おにぎりだけやないの。オカズあげるわ。」とかなんとか言い、私の弁当の隙間に厚揚げを甘辛く炒めたものを載せた。私はこれまた「ハァ、どうも。」と言って頂くことにした。
それを半分くらい食べるとおばちゃんはがさがさと袋に総菜セットを戻し、今度は車内のパンフレット類を物色している。その次はこれまたパンフや小冊子、チラシが押し込まれてパンパンになったおばちゃん特有のかばんから怪しげな健康パンフのようなものを取り出し、独り言を言いながら読んでいる。「マイナスイオン」、「健脳食」、「磁化水」。怪しいキーワードのオンパレードだ。そのうち彼女は寝てしまった。
私はやれやれと車窓の景色に目をやると、もう滋賀県に入っている。私はのんびりと景色をながめつつ、うとうとしていた。すると「もう、明るくて眠れないわ。」という声とともにおばちゃんは立ち上がり、私のアタマの上にその大根のような腕を伸ばしカーテンを閉めようとしている。「アンタ、さっきまで寝息まで立てて寝てたやんけ。」と思いつつ、私は寝ているふりをした。
大阪府内にバスが入ると道路はみっちり混んでいて、定刻の30分遅れでバスは大阪に到着した。おばちゃんは到着の15分前にもう一度中華総菜を広げ、残りを食べ尽くし、弁当箱とビニール袋を目の前のネットにぎゅうと押し込むと、持参のペットボトルの水をごくりと飲み干してご満悦だった。
しかし疲れるおばさんである。他にも空いている席はあったのに、何故か隣に座られてしまう私が嫌になってしまった。私の持つ何かが変なおばさんの波長にシンクロするモノがあったのだろうか。考えただけでウツである。
疲れたので休むことにしよう。
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