日々是迷々之記
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2003年01月29日(水) こんな派遣会社は逝け

今日は気が進まないまま早起きをした。先日Webの求人広告で見つけた企業にエントリー(興味があるのでやらせてください。みたいなことをメールする。)をしたらそれが企業ではなく派遣会社だったのだ。まぁ、よく読まなかった私が悪いんだけど。本当は先週の金曜日の面接だったのだが、全然気が進まないので今日に変えてもらった。本当ならば断ればいいんだけど、住所やら携帯番号やら事前に伝えてしまっているので、行かなかったらどっかにバラ撒かれそうで怖い。ということで水たまりがうっすら凍る突風の中、カブで某社Mに行ってきた。

入るとちょうど2分前だった。席に着き、目の前に置かれた資料に目を通していると、「遅れて来た方は急いで全文目を通してください。」と初老のスーツのオヤジに言われた。う、何か嫌な予感がする…。そのとき、化繊の白ブラウスに紺色の膝丈タイトスカートに金ボタンのおそろいベスト、黒のストッキングに黒のナースサンダルのOLさんが部屋の前に立ち、「今から当社派遣事業部部長○○から説明があります。」だんだんだんだん嫌な予感…。

さっきの初老スーツおやじが目の前に立った。「えー、わたくしが部長の○○です。まず我が社の成り立ちについて。えー、手元の冊子を開いてください。えー2枚めくるとですね、たくさんの企業様名が記載されています。えー、当社は資本金○○万円で株主に個人はいません。こちらの企業様が分担して持たれています。えー、そしてですね、我が社の親会社である○○銀行と取引をさせていただいています。えー、そういったつながりでですね、当社からの派遣先は○○銀行が5割、あとは業務を提携している地銀さんですね。それとそちらと取引のある、地元の企業様。そちらがほとんどです。」

どうでもいい話満載である。資本金がいくらだろうが、有名企業と株を持ち合っていようが、どうでもいい。私の望む仕事が条件の折り合う形であればそれでいいのだ。結局この手のどうでもいい話は1時間弱続いた。

派遣の仕事というのはまず派遣会社に登録をすることから始まる。登録時に雇用関係のあり方、保険の制度について、有給休暇について、タイムカードのつけかたについてなどを説明される。もちろん、登録時に提供した個人情報についてはいっさい二次使用しないとの旨も文章で提示される。このように派遣の登録説明会とは、「制度について」説明を受けるわけで、別に会社自慢を聞きに行く場ではない。

あと、傾向として派遣会社は「デキる女感覚」を出してくるか、「親身になってお仕事探します!」というような「フレンドリーさ」を出してくる。たいてい大手は前者、小さな所は後者が多い。だが、ここはどちらでもなかった。会社自慢に饒舌な初老のスーツ部長。その手下の制服OLさん。見てるだけでうんざりである。

説明会の後の一般常識テストもわたしにとっては意味がわからないものが多かった。漢字の読み書き、計算は私にとっては簡単だった。が、わたしより年上の人たちは四則計算でかなりとまどっていた。かけ算、わり算を足し算、引き算よりも先にやるんですよ、とか、さっきのスーツ部長が教えてるし。全然テストになってないじゃん。

そのあとの「次のうちの4択から間違ったモノを選びなさい。」はかなり迷った。ヒマな人はちょっと考えて欲しい。

1.上司に来た郵便物は「極秘」「親展」と書かれたもの以外は開封して渡す。
2.封を開けたら下に便せん、上に封筒を乗せゼムクリップで留める。
3.明らかに広告と分かるものに関しては渡す必要はない。
4.宛先の人物にすべて開封せずに渡す。

である。私は未だに「正しい答え」がわからない。私はいままで4.の「すべて宛先の人物に開封せずに渡す。」でやってきたが…。それは間違っているのだろうか。

もう一つ、悩んだのが「修得したパソコン操作」を選ぶ欄である。どれかに○を付けるのだが、例えばMSエクセルだとして「エクセル上級」「エクセル中級」「エクセル初級」「エクセル操作修得」とある。どういう基準で上級や中級を分けるかというのがはっきりしないが、私はマクロやVBAが日常業務の中で使えればまぁできるるうちに入ると思っている。ということで私はVBAまでモノによるけどできるので「エクセル操作修得」ってのに○をした。ワードに関しても「ワード操作修得」に○である。

するとそこにさっきのスーツ部長がやってきて、「入力程度、ですか?」と私の用紙を見て言った。そこで私がハァ?(・・)と思いつつ、「マクロ、VBAまで可能ですが?」と言うと、「それならば上級にマルをしてくださいね。」とまるで小学生にモノを言うようにして言った。わたしは「何で?」と激しく思ったが、テキはつかつかと机の間を閲覧しながら去っていった。「修得」ってのは「かなり深くまでわかってること」だと理解したのはまちがいなのだろうか?確かに「初級」の下に書いてあるから、「初級よりも未熟」って意味って言われればそうかもしれないが。にしても「言葉本来の意味」よりも「書いてある順番」を優先するというのもキチガイじみた話だ。

だいたい、人が何か作業してるのを見回って何か吐き捨てるように言って去るというのもうっとおしい。あんたは学校の教師か!と言いたくなる。言動まで教師じみているのは本人も自覚してのことだろうか。言葉の端々に「教えてやっている。」「わたしはエライ。」ってのがありありだ。不良債権を背負って1兆円以上の赤字を出している銀行が後ろ盾って、そんなにありがたがるもんでもないと思うが…。

とにかくこの時点で私は全然やる気がない。さっさと家に帰って「幸せリフォーム計画」でも見た方がましである。が、最後に個人面接が控えている。一般的にこの面接というのは提出された書類を見て、その分野に詳しい人が面接をしてくれる。私なら、貿易関係に詳しい人が来てくれるケースがほとんどだ。そうしないと、一連の業務の中で具体的に何ができるのかが伝わりにくいからだ。当然である。が、やはりというか何というか、この会社の面接はただのおっさんが出てきた。さっきのスーツ部長の一味であろう。白髪すだれの縦縞スーツに金色メガネ。ギョーザのような靴を履いた日本に1千万人くらいおりそうなおっさんである。

わたしの書類を見て、「はぁ、ここから近いですな。え、結婚してるのに扶養枠をご希望でないんですか?」と来た。勝手だろと思いつつ「ええ。」と答える。そして独り言のように、「アルバイト、派遣、派遣、派遣、自営、アルバイト…。正社員はされていないようですね。しかも派遣もすぐにおやめになっているようで。」別にやりたくないから正社員にならないだけで放っておけや、と思いつつも、「ええ、実力さえあればお声をかけていただけますから。短い契約のものばかりを選んだ方が、いろいろな経験をすることができますし、またスキルアップにもつながりますから。それに趣味に時間を費やすこともできますし。」と笑顔で答えてやった。

はぁ…と腑に落ちないような顔をして、「それじゃあ、ありがとうございました。」と言われた。結局、職務内容、希望条件などについての話は一切なかった。ここの会社は私が関わるような会社ではないようだ。

最初に2分前に来たときに「遅れてきた」と見なされた時点でこうなることはなんとなく予想できた。この会社は人材派遣会社として全然なっていないようである。私は意識的に住所の部屋番号のあとに○○号室と付けた。普段は部屋番号だけしか書かないので、これ以降、○○号室と書いたダイレクトメールが来たらその派遣会社が名簿を売っているか交換しているはずである。

さて、どうなるか楽しみである。私は家に帰りビデオに撮った「幸せリフォーム計画」を見ながら食事をし、ふと、今日もらった粗品を開けてみた。するとびっくり。冷蔵庫のキムコ(においとり)みたいなカゴに入った炭が入っている。立派な箱に入っているが全体的に紫にラメ入りで「炭で何もかもが治ります。」チックなださださコピーが書かれている。100円ショップで売ってても買いたくない商品といえばわかりやすいだろう。

こんなしょーもないもんに金つかうから赤字になるんだよと思いつつ、私は竹炭だけ抜き取って後は捨てた。


nao-zo |MAIL

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