日々是迷々之記
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| 2002年05月23日(木) |
「私、パソコンできます!」の実体。そして… |
いつものように結構ヒマな昼下がり、24歳新入社員の子がテケテケとやって来た。「なおぞうさん、E-Mailのやり方を教えて欲しいんですけど。」と言う。「E-Mailのやり方」といっても具体的に何を知りたいのか分からなかったのでハテハテ?となった。
確か彼女はノートパソコンを持っていて、家はインターネットマンションとか言ってた。ということは、ソフトの使い方というよりは、英文メールの扱い方だろうと判断した。
「大体、決まり切った内容が多いから、全部ひな形化してあんねん。そこから引っ張ってきて、相手側の担当者の名前と数字だけ入れて送信したらいいよ。」と言った。が、彼女は的を得ていないといった顔をしている。
「あのー、このソフトの使い方がよくわからなくて…。」このソフトとはアウトルックエクスプレスである。ハァ?である。この人は家で何のソフトでメールをしているのだろうか?ポストペットオンリーなんだろうか。私は恐る恐る聞いてみた。すると、「ホットメールです。」とのことだ。
それはいい。が、プロバイダから付与されるメルアドはどうしているのか?私は聞いてみた。「プロバイダのアドレスは何に設定してるの?」「え…。」プロバイダのアドレスって何って感じである。およよよ〜、参った。 多分どこにも設定してないのだろう。
多分インターネットマンションとは、マンション自体がケーブルインターネットに加入していて、住んでいる人はパソコンとLANカード、LANケーブルを用意するだけで接続できるのだ。ということは、アカウントや、パスワードの設定をしなくても、ブラウジングはできるわけで…。むむむ。ある意味、スイッチをいれるとテレビが見られるのと同じではないか。
これで、「家でもインターネットやってます!」というのはいかがなもんか?こういう人がウィルスを拡散させてるんだろうなぁと感じずにはいられない。
だが、気を取り直してアウトルックエクスプレスの大雑把な使い方、ファイル構成、署名の意味などを教えた。本当にそれだけである。それに対する彼女の反応がすごい。「なおぞうさんて、何でもできるんですねー。どこで習ったんですか?」
私は脱力感でホヨヨ〜となってしまった。誰がアウトルックエクスプレスの使い方なんて習いに行くかいな。そこらへんのメニューとか開けて覗いたりしたらだいたい分かるやろ。細かい設定とか分からなかったら、本屋で「ぱそ」とか立ち読みしたら書いてあるし。何で自分でどーにかしようと思わないのって感じである。
しかも、私はマックユーザーで、典型的なアンチマイクロソフト者である。(といってもIEはさすがに使っているが。)その私に「アウトルックに詳しい」なんて思ってしまう君はなんなんだ!
彼女は全般的にこういう人である。ウィンドウズのタスクバー(灰色でスタートボタンとか、時計とかが乗っかっている。通常画面の下のほうにある。)が右端に縦になってしまった時も大騒ぎだった。
「きゃ!なんか縦になってる!どうしよう!」彼女は真向かいの席なので画面は見えない。ああ、またなんかやってしまったなと思いつつ放置していたら、案の定、「なおぞうさん…。」である。やれやれと彼女のモニタをみるとタスクバーが右端に来ていた。「何もしてないのになったんです。」何もしてないことはないと思うが。黙ってタスクバーをクリック&ドラッグで下まで持ってきたら元に戻った。当たり前である。「すご〜い。」すごかねぇよ。
これでビックリしているくらいだから、「自動的に隠す」にしたらパニック状態やろなぁと思うとため息がでる。こんなことは日常茶飯事で、彼女のパソコン操作を見ているとアタマがキーっとなってしまうのは私が「いらち」(気が短い)だからだろうか?
エクセルで入力していて次のセルに行くのに、タブキーや、リターンキーを使わずに、マウスでクリックして選択したり、フロッピーディスクの中のひな形を開き、フロッピーを抜いてしまい、保存をしようとしたらできない!と言ってみたり、ほんとにどーにかせぇよと思わずにはいられない。
これで職務経歴書の自己アピール欄に「家でもパソコンを使い、インターネットをしています。パソコン操作にも慣れており、英語、韓国語、フランス語のスキルと合わせて…。」みたいなことが書いてあったらしい。(採用前、所長がデカイ声で言っていた。)
フランス語、韓国語についてのスキルは私にはわからないが、英語に関してはかなり寒いと思った。TOEFLで言えば400も行かないだろう。前の会社では、海外からのお客さんの案内みたいなことをやっていたらしいがとても信じられない。電話で相手の名前がどうしても聞き取れなかったとき、「とっさに言われても、聞き取れないんですよね。」と言っていたのには笑った。普通、とっさに話しかけられるもんではないだろうか。「ワタシイマカラエイゴシャベリマース。Hello!」なんてヤツはいないだろう。
韓国語に関してもちょっとナゾが多い。お父さんが過去に韓国と貿易をする仕事をしていた関係で親から習ったらしいが、しゃべったりできるだけで、文化的なものはあまり知らないようだ。「ポンデギ」とか「ゆず茶」とか知らないって言ってたし。(食べ物のことばかり聞くのはアレかもしれないけれど。)
彼女は全体的に大風呂敷な人なのだ。もしくは、自分では本当に完璧だと思いこんでいるか。後者だったら始末が悪い。「意識がない人」が一番手に負えないと最近思うようになってきたからだ。
あと一ヶ月弱でお別れなのが唯一の救いだ。あ、彼女自身は全然嫌な人じゃないんだけど。年の割にキャピキャピしてないし、男性の前で態度豹変ということもない。ただ、助けを求めるときに何も言わず、ちらっとこっちを見るのが何だかなぁと思うだけである。
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