日々是迷々之記
目次


2001年12月16日(日) バカにも等しく朝は来る

テントに当たるサンサンとした朝日に起こされた。テントのジッパーを開けて外を見ると、昨日の嵐が嘘のような快晴だ。湖畔には白鷺が静かに朝日を浴びている。

アッハッハ昨日はすごかったねぇなどと言いつつ、インスタントのチャイを入れる。パンをつまもうとすると、1つ足りない。ダンナさんが夜半に目が覚め、お腹が空いたので焼酎を飲みつつ、チーズパンを食べたのだそうな。信じられない行動だ。

トイレのために外へ出る。風はつめたいが気持ちがいい。ふと見ると山がうっすら雪をかぶっていた。ダンナさんの住む家の丁度裏手の山だ。「前から積もっとったっけ?」と聞くと、「積もってへん。昨晩積もったんや。」とのこと。いやはや、昨晩は本当に強烈な気候だったのだ。

戻ってくると今度は日本茶を入れ、なんとなくクルマの話をする。クルマを買うことは買うのだが、何にするかというのは本当に悩みどころだ。走りで言えば、某S社の280馬力スポーツワゴン、装備、クルマの中で眠れることで言えば、某N社のこれまた280馬力高級スポーツワゴン。しかし、うちの使い方なら、ワンボックスが一番!という感じなのだ。多分、来年の春まで悩み続けることになるだろう。

次はコーヒーを入れ、昨日の鍋に残ったオニギリを入れて雑炊にすることにした。しかし、オニギリが固くて難儀した。そりゃそうだ。気温がマイナスの戸外に放り出してあったザックの中に入れていたのだ。多分晩に凍ったのだろう。どぼんと鍋の汁の中にオニギリを投入して、ふつふつとぬくめ、お箸で突き崩してどうにか雑炊を食べた。

お腹が一杯になったのでよっこらせと重い腰を上げてテントを片づけた。思った通りテントのポールはゆがんでいた。やはりレジャー用テントは暴風の中では耐えられなかったのだ。荷物山積みのカブと記念写真を撮ってダンナさんと別れた。私はここから歩いて約5キロ先の駅まで行くのだ。

バイクなら一瞬の距離だけど、歩くとそれなりに発見があって楽しい。沈みかけの夕日から、沈むまでをじっくり見ることが出来、寄せる波に遊ぶ水鳥を見ているとほのぼのする。そうやってゆっくり1時間を歩いた。

帰りの電車ではすっかり寝てしまったけれど、濃い週末だった。ダンナさん曰く、北琵琶湖は「べしゃべしゃのカナダ」なのだ。まさにその通りだと思う。


nao-zo |MAIL

My追加