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| 2004年04月06日(火) ■ |
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| 06+カラーリング |
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初めてケイを見たとき 強い瞳と、光に透ける髪に惹かれた。 まるで人形の様だと思った。
その後太陽の下でケイを見ることはなかったけれど 部屋のどの明かりで見る色よりも 太陽の下のあの髪の色が綺麗だった。
「だから…」 「だから?」
ケイは腕組してソファに腰掛けている フローリングに正座の俺はといえば 俯いたまま視線だけをチラチラとケイに向けていた。
「ケイ…怒んなくたっていいじゃん」 「怒ってない」 「うそつき」 「呆れてるんだ」 そう言うといつもの様に片眉を上げてため息をつく。 片手で頭を掴まれて、まるで猿の毛づくろいの様に わしわしと頭をかき回される。 「うわ…汚ねぇ」 苦虫を噛み潰した顔でケイが言った。
昼間、ケイの目が届かないのをいいことに 兄ちゃんの目を忍んでトシに髪を染めさせた。 が、失敗してしまい今に至る。 いたるところに染め残しがある上 染剤が耳や頭皮に残って なんだか奇怪な病気にかかった患者のようだ。
「ちぇ」 ケイと同じにしたかったのにな。 久々にカーテンを開けて、ボーっと眺める。 ケイは食事に出かけてしまった。 兄ちゃんに会ったら絶対に怒られそうだなと 前髪をつまみあげてみる。…まだら模様。 トシのヤツ、明日覚えてろよ。
「一人でなにやってんだ?」 声に振り返るとケイが何やら抱えて立っていた。 「何?それ」 「いいもの」 「…」
ケイが手にしていたのはブリーチで 次の朝やっぱり俺は兄ちゃんに怒られたけれど 太陽に輝く前髪をつまみあげて なんだかとても嬉しかった。
トシへの報復はといえば 残ったブリーチをトシのTシャツにぶちまける という程度に済ませておいた。 「なかなかオシャレだな」 とケイに笑われていたのがイイ気味だった。
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