みかんのつぶつぶ
DiaryINDEX|past|will
戸籍謄本が必要になり、鎌倉へ行った。見慣れた馴染みの街並み。
娘が懐かしそうに記憶をたどる。 ここは父親がよく使っていた駐車場。 ここはよく父親が買っていた酒屋。 懐かしいビル。ここにお店があったんだよね。 アルを買ったペットショップは駐車場になっちゃった。
そのうち、私と娘は無言になった。 かわす言葉が、妙に傷をなめあうだけのような気がしたから。
思い出を傷とは思いたくないけれど、 父親の死は娘の心に傷をつけたのは確かだろう。 娘は、歩き進む道のりのなかで記憶を蘇えらせ、デジャヴだとつぶやいた。
最近多いんだよねえ、ここは昔来たことがあるんじゃないかと思うことが。と、娘が心模様を語る街角で。
残像が見えるよ。ほら、そこにもあそこにも、歩いているよ、お父さんとおじいちゃんが。みんな一緒の場所にいたのにね。いまはこうして二人で想い出を拾いながら歩くことしかできないね。悲しいね。
今日は、お父さんの夢を見るかもね。だといいね。
|