♡手編みの座布団♡ |
2006年03月03日(金) |
3月になると思い出す事はたくさんあるけれど、 その中の一つ、4年前の春に彼氏にプレゼントした 手編みの座布団の事を、ふと思い出しました。
4年前の春と言えば、復学して同級生と学年がずれた淋しさと、 これから一人で遅れを取り戻していかなくちゃいけない不安で いっぱいの気持ちで迎えた春休み。当時、そんな私にとって、 一番の心の支えになってくれていたのは、彼氏の存在でした。 ちょうどその時は、彼氏と付き合い始めて数ヶ月頃だったかな…
春休みになって暇を持て余していた事だし、彼氏のために何か してあげたいなぁと悩んだ末、編み物に挑戦する事にしました。 編み物と言えば、高校2年生のクリスマスに、元カレに手編みの マフラーをプレゼントした思い出が残っています。その頃は、 好きな人に手編みのマフラーをプレゼントするのが夢だったの。
青春だなぁ*:・(*´ー`*)・:* 彼氏にも手編みのマフラーが 良いかなぁと迷ったけど、マフラーをする柄でもなかったので、 代わりに座布団を編んでプレゼントする事にしました。ふと、 高校時代に片想いだった英語の先生が、手編みの座布団を 愛用していたのを思い出して、それを参考にしてみたのだ☆ミ
それにしても、手編みのマフラーは聞こえがいいけど、 手編みの座布団って、何だかしっくりこないねぇ(^_^;)ゞ
早速、手芸屋さんに毛糸を買いに行こうとしていたところ、 バスの中で、自宅から携帯に電話が掛かってきて、 「千葉のおじいちゃんが救急車で病院に運ばれた。」って… 急遽、お母さんは千葉へ向かい、私は毛糸を購入して帰宅。 その時は、まだそれほど取り乱したりはしていませんでした。
せっかく、お母さんに編み方を教えてもらうつもりだったのに。 仕方なく、編み物の本を読んで何とか自己流で編み始めました。 家事をしながら、ひたすら座布団カバーを編み編みの春休み。 数日後、お母さんが千葉から帰って来て、一段落と思いきや、 その直後に、今度は危篤状態に陥ってICUに入ったとの連絡が…
いきなり、思ってもみなかった現実がはだかった。 余命も告げられ、私と両親は急いで喪服の準備をして、 居ても立っても居られない心境で千葉に向かいました。 もちろん、編み物一式も一緒に持って行ったんだけど、 悠長に編み物をしている余裕なんてありませんでした。
初めて経験する身内の死…病院通いには慣れっこだったけど、 もうじき亡くなりそうな人間の看病をするのは耐え難かった。 千葉県の西部にある病院で全く行った事のない不慣れな場所。 お父さんが野田ナンバーのレンタカーを借りて、数日もの間、 何度も何度も病院を往復する日々が続きました。家に居ると、 いつ病院から緊急連絡が来るか不安と恐怖でいっぱいでした。
主に、母親とおばあちゃんとおじちゃんが病院に通い詰めて、 私は家でお留守番をする事が多かった。不安を紛らすために、 無我夢中で必死で座布団カバーを編む事に専念していました。 最期の夜には、私一人お留守番で、恐怖で何にも手が付かず、 リビングにお布団を持って来て電気を付けたまま眠りました。 「亡くなっても電話を掛けてこないでね。」と親に言付けて…
朝が来て、思い切って私から病院に居るお父さんに電話を掛けると、 「おじいちゃんね、今朝5時すぎ頃に亡くなったよ。」と言われた。 側で最期を看取る事はできなかったけど、一人で涙を流して哀しんだ。 思い出せる事と言ったら、私が入院中に、お見舞いに来てくれた事。 私や家族以上に、私が難病に侵された事を悔やんで泣いてくれた。 退院してから一度も元気な私の姿を見せられなかった事が心残りだよ…
おじいちゃんは、急に、みんなの前から消えてしまったという感じ… もう二度と会えないだなんて信じられなくて虚無感で胸が圧迫された。 その後も哀しみは癒えなかったけど、お葬式の準備に追われていると、 心の整理をする間もなく、無常に流れる時間に押し寄せられていった。 2002年3月17日。初めて経験する身内の死…初めてのお葬式だった。
ちょうど2002年度は、2人の親友も同時に喪中でした。
お通夜とお葬式も無事に終了して、しばらく千葉の親戚の家で のんびり過ごしていました。ようやく編み物を再開する気にもなって、 お母さんやおばあちゃんに教えてもらいながら、仕上げに突入!! 最後は急いでしまったので、かなりイビツな形になってしまいました。 色々あって何度も途切れてしまったけど、投げ出さなくて良かった…
自宅に帰ってから中身の座布団を購入して、手編みのカバーに入れて、 何とか無事に手編みの座布団が完成しました♪♪その後、包装して、 大阪まで行って彼氏にプレゼントしたら、とても喜んでくれました☆ミ お尻に敷くのがもったいないから、枕として使用してくれるみたい。
ペアで車で使いたいから、もう一つ編んで欲しいとも言われたけど、 もう、あの頃のような、爆発的な気力は湧いてくれないよ(*^〜^*)ゝ
いっぱい様々な思いが込められた手編みの座布団。 今でも大事に愛用してくれているのかなぁ… 今となっては、とても懐かしい大切な思い出です。
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