Sun Set Days
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2003年10月10日(金) 久しぶりの……

 この間の休日に近くの公園を散歩していたときに、ふと目をやると5歳くらいの利発そうな男の子と、その母親が手を繋いで歩いていた。秋の公園に華やかさを添えるような光景に目を細めながら歩いていると、ふとその2人の会話が耳に飛び込んできた。


子供:ねえママ。さいきんのてきすと・さん・せっとにふざけたにっきがないのはどうしてなの?

母親:あらケンちゃん。まだあんなサイト見てたの? ろくな大人になれなくなっちゃうから見ちゃダメってあれほど言ったじゃない。

子供:そんなことないよ。もちろん、ろくな大人になれなさそうな予感でいっぱいのサイトだけど、コンビニで配ってるクーポン券くらいは役に立つこともあるよ。

母親:ああ、あのもらうんだけど使うことのないまま捨てられちゃうクーポン券のことね。

子供:た、たまには使うことだってあるよ……。

母親:あらあら、ごめんなさいね。別にママはテキスト・サン・セットがくだらなくて役に立たないって言っているわけじゃないのよ。ただ、ケンちゃんには『ハーバード・ビジネス・レビュー』とか、『モノマガジン』とかを読んでもらいたいなぁーって思ってるだけなの。早くからマネジメントについて学んだり、本当によい物って何なのかっていうことをちゃんと見極めることの出来る大人になって欲しいのよ。

子供:うん……それはわかるけど。でも、気になるんだ。確かにドラッカーの未来への慧眼には恐れ入るけど、世の中ってそういうことばかりじゃないじゃない。

母親:バランスが大切だっていうことをケンちゃんは言いたいのね。

子供:うん。そう……だからてきすと・さん・せっとをたまに覗くんだけど、最近は普通の日記みたいになってて、こわれたさんせっとさんがいないんだ。

母親:まあ、あの人ももういい年だからね……ようやく、遅いくらいなんだけど、年相応になってきたっていうことなんじゃないのかしら。

子供:相変わらず実際の年齢より若く見られて、責任者出せとか言われたときに驚かれて年とか訊かれて困ることもあるらしいよ。

母親:なんだか生々しいわね……でもまあ、彼ももうすぐ30歳になるわけだし、ようやく落ち着いてきたのよね。きっと。

子供:そんなの……そんなの……ぼくの好きなさんせっとさんじゃないやっ。年相応なんて関係ないよっ。ぼくはもっとおかしなさんせっとさんが見たいんだよ。もっとどうしようもなくて、なさけなくて……でもちょっとだけせつないさんせっとさんがさっ。

(子供目に涙を潤ませている)

母親:ごめんね……ママが悪かったわ。うん。そうだね。ケンちゃんの言う通りね。年相応なんか関係ないわね。ようし、じゃあ今度ママがさんせっとさんにメール打ってあげるわ。昔みたいにくるったさんせっとさんが見たいってね。

子供:本当っ!!

母親:本当よ。ね。

子供:うんっ!!



 数日後、僕はあるメールを受け取ることになる。




 ────メールが1通届いています────




 こんにちは。はじめてメールします。私は横浜市在住の32歳の主婦です。
 ぶしつけなお願いで申し訳ないのですが、サイトを閉鎖していただけないでしょうか。
 こんなことをお願いするのは筋違いとも思うのですが、Sun Setさんは子供たちへの悪影響についてどのような見解を持っているのでしょうか。うちの息子はあなたの作るサイトを見て、親としては好ましくない影響を受けているように思えてなりません。
 もちろん、子供が自分にとってマイナスの影響を与えるものに惹かれてしまいがちな点は私もよくわかります。けれども、そういうものから我が子を遠ざけておきたいというのが親の心というものではないでしょうか? あなたも人の親なら、あ、親じゃなくても人の子なら、そういう気持ちはわかるんじゃないかと思います。
 前向きにお願いを考慮してもらえることを切に願っています。














 イテテテテ…………


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 お知らせ

 確かに最近【ユーモア】に分類されるDaysが少なかったですね。Days Selectを見てわかるように、以前は結構あったのですけど。


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