Sun Set Days
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仕事帰りに、後輩と3人でラーメンを食べる。はじめての店に入ったのだけれど、あまりのおいしくなさに驚いて言葉を失う。 遅い時間だったことを割り引いても、ほとんど客が入っていなかったのでいやな予感はしたのだけれど……
後輩の車で送ってもらって、部屋に着いたのは午前0時過ぎ。 Daysを書いているいまは午前1時20分。 起床予定時刻は午前6時30分。 あと何時間なのかは簡単な計算。
気を取り直して、今日Amazon.co.jpで購入した本が手元に届いたのだけれど、そのうちの1冊『地球家族』に30分程見入ってしまった。サブタイトルに「世界30か国のふつうの暮らし」とある、意欲的で突拍子もないムックだ。
この本の説明としては帯の文章を引用するのが最も的確で早いかと思う。
(帯表)
「申し訳ありませんが、家の中の物を全部、家の前に出して写真を撮らせて下さい。」by ピーター・メンツェル
国際家族年の地球を一周、国連(開発基金、人口基金)、世界銀行後援、前人未踏の大プロジェクト。
(帯裏)
世界の平均的家族の持ち物と暮らしレポート
高級車を4台もつクウェート。1頭のロバしかもたず毎日40分かけて水をくみに行くアルバニア。自家用飛行機2台と4頭の馬をもち今日を楽しむアイスランド。2週間も食べられなくてもすべて神様が決めることというインド、生きていることが成功の印というグアテマラは驚くほど物が少ない。テレビも飛行機も見たことがなくても仏に守られているかのように静かに暮らすブータン。物質文明の先端で信仰生活になぐさめを得ているアメリカ。環境や人口といった地球がかかえる問題を考えると子供の未来が不安だというドイツ。物が溢れる日本。あなたの家は?
このムックは、世界30か国の「統計的中流家庭」の持ち物を家の外に全部運び出して、それをその家族と一緒に写真に収めているものだ。実際、その思いつきを具現化する労力は途方もなく、よく実行に移すことが出来たと感心してしまう。ページを手繰っているだけでも、この本ができあがるまでにどれだけの時間と、労力と、たくさんの人たちの協力があったのだろうかと考えさせられてしまう。
30カ国は本書によるといくつかの基準によって選ばれている。
・経済が急成長している環太平洋の国々 ・アメリカ合衆国の旧敵国 ・最近ニュースで話題になっている国 ・標準的な比較のために有効な国 ・何か学ぶべきものがある国や以前から行ってみたかった国
それらの基準によって選ばれた国々は以下の30か国だ。
マリ、南アフリカ、エチオピア、クウェート、イラク、イスラエル、スペイン、イタリア、ボスニア、アルバニア、ロシア、ドイツ、アイスランド、イギリス、アメリカ合衆国、アルゼンチン、ブラジル、ハイチ、キューバ、グアテマラ、メキシコ、西サモア、ベトナム、タイ、インド、ブータン、ウズベキスタン、モンゴル、中国、日本
最初に家族と彼らの持ち物を写し出した大きな写真があって、その後にそれぞれの家族の毎日と彼らが暮らす国について語られた短い文章がある。それから、家族の日常を写した何枚かの写真が続く。書かれている文章の内容は様々で、「ふつうの暮らし」が世界でこうも違うのだということにいまさらながら驚かされる。写真もとりたてて美しいものではないのだけれど、生々しさと現実感が非常に強く、見ているとそれらの国々での毎日が立ち上ってくるようなリアリティがある。人と物の両方がその中に収められていて、それらが強烈に語りかけてくるような感じだ。
初版が1994年なので結構メジャーなムックなのだと思うのだけれど、いままでこの本の存在を知らなくて、けれども購入してみたよかったと手にした今日は思う。一気に、というよりはゆっくり少しずつページをめくっていくことになると思う。 折りを見て、何度もゆっくりと少しずつ。
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お知らせ
1893円+税なので、内容から考えると価格的にはかなりリーズナブルだと思います。
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