Sun Set Days
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2003年06月10日(火) 丸ごと

 高校生だった頃に、いつか大人になったら1人で宅配ピザを頼んで、丸ごと食べてみたいなと思っていた。なんとなく、深い意味もなく。
 大学生だった頃にはどうしてか実行には移さなくて、社会人になってしばらくしてからそれを実行してみた。
 もちろん、お腹一杯になって最後には味なんかもうわからなくなってしまったのだけれど、それでも宅配ピザ丸ごとは、結構魅力的な試みのように思えた。1人暮らしの魅力、というようなものに繋がっている部分があったのだと思う。自分のお金で何をしようと、とりあえず誰にも文句を言われることがないということ。
 当時の友人にピザ丸ごとの話をすると、呆れるとともに、自分にとってのそれはケンタッキーフライドチキンだったのだと話してくれた。20ピースも入ったケンタッキーを買って、1人で食べること。もちろん、一気には完食することができなくて、冷蔵庫に入れて何日かに分けてレンジで温めて食べたと話していた。最後の方は味が劣化してしまっていたりもしていたのだと。

 けれどもそんなふうに、大人になったらこれをお腹一杯食べたい! という食べ物は誰にでもきっとあったと思う。シュークリームとか、ホールケーキ丸ごととか。レディボーデンの箱そのままとか。

 ちなみに、ホールケーキ丸ごとは大学生の時にやったことがあって、隣に紅茶を用意して、まったく型くずれしていない丸いケーキにフォークを突き刺して食べるのがとても気持ちよかったことをなんとなく覚えている。さらに言えば、誕生日でもないのにケーキ、というのも結構嬉しかったりしたのだ。
 なんにしても、丸ごととか全部というところに魅力を感じるのかもしれない。考えてみれば、妹がいるのでいろいろなものを分けて食べていたことでもあるし。

 最近はそういう丸ごと○○というのはやっていないけれど、それでもときどき無性にそういうのに憧れる。大抵の人は、丸ごと食べたいと憧れる期→丸ごと食べることが出来る期→子供などにむしろ食べさせる期に移行するのだと思うのだけれど、根底にはやっぱり丸ごと食べたいに憧れる気持ちは常にあるように思う。


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 お知らせ

 今月は昔好きだったCDを聞き直そう月間のような感じです。
 今日はGabrielleのアルバム『RISE』を。
「If you love me」は、最高に好きな10曲に入るほど大好きな美しい名曲です。
 前奏が特に。


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