Sun Set Days
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2003年02月26日(水) 帰省+『ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔』

 今日の夜の飛行機で、札幌から帰ってきた。
 妹の結婚式に出るために帰省していたのだ。
 数日間が慌しくあっという間に過ぎてしまったのだけれど、いざ帰ってきてみると、北海道はやはり寒く、横浜はそれほどでもないのだなということをあらためて実感する。
 道路脇に積み上げられた雪の固まりも、吹雪とは言わないまでも何度も降る雪も、凍結しているアスファルトも、随分と懐かしいものであるような気がした。
 そういう冬の景色を見た後、北海道から帰ってくると不思議な気持ちになる。
 雪がないことが関東では当たり前になっていて、そういう場所で暮らしていることがなんだか不釣合いなことのように思えてしまうのだ。
 子供の頃からの感覚は侮れない。もう雪のない場所で迎える冬も何シーズンにもなるのに、ちょっと戻るとすぐにああいう冬こそが自分にとっての冬なのだと思えてしまうのだから。

 いずれにしても、妹の結婚式で久しぶりに多くの親戚と話し、次はお兄ちゃんだねと数え切れないほど言われながらも(うーん)、みな元気でいることを確認することができてよかったと思う。
 なかなか、こういう機会でもなければ親戚と会うこともないし。

 結婚式の後の日も、今回は祖母の家や親戚の家に行ってきた。いろいろなことを話す。大体父親が仕事から帰ってきてから車に乗って出かけるので夕方から夜に親戚の家に行くスケジュールになっていて、今回は昔の友人と遊んだりはできなかった。ということで、日中は最近とみに短くなっていた睡眠をたっぷりととったり(かなりリフレッシュすることができた)、持っていったパソコンで小説を書いたり、映画を観てきた。

 映画は、『ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔』を観てきた。しかも、3月6日に開業するJRタワーで一足先にオープンした「札幌シネマフロンティア」で。
 3月6日に、札幌駅の真上に建つ新しいマチが「ステラプレイス」で、今回帰省していた数日間でも新聞やテレビや広告など、その話題で持ちきりだった。ショッピングモールであるステラプレイスに、大丸札幌店、そして少し遅れてオープンする日航のホテルなどなど、札幌駅前(というか駅上)が大々的に新しくなることになっていて、俄然注目度を高めているのだ。

 これは一昔前の名古屋のツインタワーのことも引き合いに出されつつ、札幌の人の流れが大きく変化するのではないかとさえ言われている。
 かつて、名古屋は駅前と言うよりは栄地区の方が人の流れが多く、三越をはじめ、主要な店舗も栄地区に乱立していた。けれども、JR名古屋駅上に建ったツインタワーのオフィス群とホテルマリオットアソシア、そしてタカシマヤ(や東急ハンズ)の進出が駅周辺へ顧客を取り戻していったという経緯があった。札幌でも事情は似ていて、現状では駅前と大通地区に大きく商業集積地が分かれている。そしてどちらかと言うと栄えているのは大通りの方で、三越や地元の地域一番店である丸井今井(関東にある0101の丸井とは別物)などが力を発揮していた。しかも、駅前はそごうが撤退するなど、最近はあまり明るいニュースがなかったのだ。けれども、そこに今回のJRタワーの開業である。駅前が大通りを脅かすのではないかと言われているのだ。しかも関西の百貨店の雄大丸が進出してくることでもあるし。
 もともと、札幌の人は新しい物好きとのことだし(地元のテレビでやっていた。そうなの?)、しかも商業施設の一番のポイントである立地が最高。駅の真上なのだから、そこに魅力的なテナントが並ぶのであればやっぱり誰もが一度は訪れるのだろうし、そこで気に入った店ができているのであれば、リピーターになっていくのかもしれない。

 その、ステラプレイスの7階にオープンする12スクリーン2705席という巨大なシネマコンプレックスが「札幌シネマフロンティア」だ。もらったパンフレットには「東宝・松竹・東映、初のコラボレーション」と書かれている。それぞれの企業が協力してシネマコンプレックスを運営ということなのだろうけれど、これはかなりの動員が見込まれるのだろうなと思う。札幌にいた頃にも映画は観に行っていたけれど、それでも狸小路周辺(札幌駅から見ると大通りよりもさらに先)などが多く、遠いなとは思っていたし。札幌駅の上なら、それこそ仕事帰りにレイトショーを観て行く人や学校帰りにちょっと映画でもという人が増えるだろうし。

「札幌シネマフロンティア」は、日本ではじめての「THX&DLP」のシアターがあるなど、新しいだけあって最新の設備を有しているのだけれど、僕が『ロード・オブ・ザ・リング』を観たシアターにも「THX」(ジョージ・ルーカスの示した基準をクリアした、最高水準のシアター音響を楽しむことができるシアター)がついていて、541席もあって、左右から体感できる音はすごい迫力だった。『ロード・オブ・ザ・リング』はできるだけ大きなスクリーンでと思っていたので、そういう意味でいうのならちょうどタイミングがよかった。

 月曜日の最初の回を観に行ってきたのだけれど、ウィークデイモーニングショーというのをやっていて、平日午前中1回目は1200円だったというのも得した感じだった。
 また、売店(コンセッション)には、定番のポップコーンの他にソフトクリームやザンギ(!!)などがあって、面白いなと思ってみたり(ちなみに、ザンギというのは鶏の唐揚げのこと。これが北海道独自の呼び方だと知ったときには本当に驚いた)。


 肝心の映画『ロード・オブ・ザ・リング』は、かなり面白かった。これは9時間の超大作の中盤と考えて観るとなおさら面白味が増すと思うのだけれど、今作では前作の最後で図らずも3グループに分かれてしまった旅の仲間の遍歴を、それぞれ追いかけていく。指輪を捨てにいく覚悟を決めたフロドとサムは、ゴラムの案内の元敵地の奥深くへと進み、ウルク=ハイたちに連れ去られたメリーとピピンは、ある不思議な生き物(?)と出会い、メリーとピピンを追いかけていた3人(アラゴルン、レゴラス、ギムリ)は、ローハンでのオークと人間の攻防戦へ巻き込まれていく。その3グループのエピソードが順番に語られていくのだけれど、それぞれのエピソードに見せ場があって、引き込まれてしまう。とりわけ、アラゴルンたちのエピソードは、窮地の度合いが高く、今作のクライマックスを担っている分見応えがあった。
 その美術にしても、作りこまれた世界にしても、第1作目を観ているだけにどういうレベルのものなのかはあらかじめわかるのだけれど、実際この目で見ると、その美しさにはやはり驚いてしまう。ロールプレイングゲームはたくさんあるけれど、それがリアリティを持ったらこうなるのかというわかりやすい実例みたいだ。剣を振り回して闘えばやはりキズはつくし、甲冑は汚れる。ホイミやケアルで簡単に体力快復というわけにはいかなさそうだ。
 これに関しては、ぜひとも映画館で観た方がいいと思う。まだ1作目を見ていない人は、DVDかビデオで見てから。この作品に関しては、ちゃんと順番に見ないとあまりよくはないと思うし。

 それにしても、アラゴルンは格好いい。


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 Top写真を変えたのだけれど、その写真が31枚目のTop写真ということになる。
 Top写真は新しくなるたびにPhotoのページに移すので、現段階ではPhotoのページは30枚の写真が集まっている。
 期間はそれぞれまちまちだけれど、結構な枚数になっている。
 改めてみてみるとつたない写真ばかりなのだけれど、それでも自分でいろいろな場所で撮っている写真なので愛着はある。写真にしても日記にしても記録を遺すということをある程度意識して行うようになったのはホームページを立ち上げてからで、それは後で思い返すのに随分と重宝している。どの写真を見ても、それがどこでどういうときに撮ったものなのかを思い出すことができるし、その前後のある程度の幅を持って、記憶を手繰ることさえもできる。
 これからも写真は撮っていくのだろうなと思う。


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 北海道は寒かった……


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