Sun Set Days
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「次は気象情報です。大型の台風ひばりは今夜遅くに関東地方を直撃、明日の早朝には九十九里浜を抜けていく模様です。また、小型の台風かっこうは沖縄南西をゆっくりと北上しています……」
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ライブカメラというものがある。 世界中の様々な場所に設置されていて、そのほとんどは24時間その場所の映像を映し出している。カメラの映し出す映像の種類も豊富で、街角から店の中から、あるいは有名な観光名所まで、日本も、アジアも、ヨーロッパも、はてはほとんどなじみのない国の、ほとんどなじみのない砂浜の映像まで映し出されている。たいていは地元のテレビ局とか、観光協会がそういうライブカメラを設置していて、ライブカメラの画像のあるページばかりを集めてリンクしてくれているサイトもある。
ネットを見て回るときには、定期的にライブカメラめぐりをしてしまう。いくつかのお気に入りのライブカメラは、「お気に入り」に登録してさえいる。もちろん、全部見ることはできないし、基本的にはいくつかをそのときの気分でチョイスして見るというやりかたなのだけれど、それでもこれはおもしろいよなと思う。大体1分とか3分とか、あるいは1時間おきに画像が切り替わっていることが多いのだけれど、まさにこの瞬間の全然離れた場所の映像を見ることができているのだ。部屋にいながらにして。
僕はこのライブカメラが好きで、『N43゜』にもライブカメラがらみのエピソードをひとつ入れているのだけれど、昔訪れたことのある観光地であるとか、出張で訪れた場所であるとか、あるいは昔住んでいたことのある場所の近くを映し出しているライブカメラを見つけるとなんだか懐かしくてついついなごんでしまう。画像はたいていの場合あんまりよいわけじゃないし、中にはなんでこんな角度に設置するんだ? と思ってしまうようなものもあるけれど、それでもライブカメラの画像はいろいろと思いをめぐらすにはちょうどよいと思う。インターネットの好きなところのひとつに個人的にはあげてもいいくらいだ。
もちろん、自分の目で見るほうがいいとは思う。たとえば、自分で食べてみた食べ物でないと信用できないように、実際に、感じるということはやっぱり大切ではあるわけだし。けれども、すべての場所に行くことができるわけではないし、それでも知りたいとか見たいとかいう気持ちはあるとは思うのだ。やっぱり。 確かにそれはちょっとした代用的なものなのかもしれない。けれども同時に、ささやかな愉しみでもある。
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お知らせ
Googleで「ライブカメラ」で検索するだけで結構出てきます。 そして今日のBGMはノラ・ジョーンズ。
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