++ワタシノココロ++
index|コレマデ|コレカラ
妹と母と私達で、大雪の中買い物に出かけた。
買い物、といっても車で2時間以上もかかるところまで(苦笑)
田舎だから仕方がない、という理由もあるのだけど なんとなく、懐かしい街を色々みたかったってのもある。
でも、そんなセンチメンタルな気分に浸っていられないほどの大雪(苦笑) やすくんはそんな大雪をスキーに行く時以外見たことがなかったらしく、 おまけに運転手が女性(妹)だということに驚いたらしく きょろきょろとあたりを見渡しながら、「すごいねえ」を連発してた。
ようやく到着したモールにはほとんど雪がなくてびっくり。 それでも所々凍ってる場所もあった。 いつものように車を降り、すたすたとモールの中に向かっていく母と妹。 いつも以上に「大丈夫?」「ほら、腕につかまって」と気を使うやすくん。 なんだか、あまりにも対照的な姿に思わず吹き出してしまう。
一番の目的は、生まれてくる子どもの色々を買うこと。 でも、私はまず最初に紳士物の靴を探した。
私がいない間に、やすくんの妹、つまり私の義妹が結婚する。 そのときに履いてもらう靴を探すため。 安い靴なら何時でも買えるし、どこでも手に入るけど せっかくだったら一生使えそうな上等な靴を一緒に選びたかった。
「ほら、試しに履いてみて」
そういう私に、
「今日はいいよ。俺、今度一人で買いに行くから」
と、ちょっと戸惑い気味のやすくん。
「いいからいいから」と次々に試し履きをしてもらう。
一番高い靴ではなかったけど、一番やすくんの足にピッタリしてて 長く履けそうな靴を選んだ。
チャイルドシートを探すために何件かのお店をまわる。 どれがいいのか、最終的に決めたのはやすくん。 そのメーカーが一番安く売られていたのは最初のお店だったので 母と妹に買ってきてもらう。車での移動をしなくちゃいけなかったし。
その間に、二人でベビー用品売り場で買い物。 洋服とか、そういうのはとりあえず必要最低限そろえているので こまごました物を二人で相談しながら籠に入れていく。
「なあ」
やすくんが立ち止まり声をかけてきた。
「これ、買いたいんだけど」
そう言って見せてくれたのは、あかちゃんの手形を残せるキット。
「それ、欲しいの?」 思わず、聞き返す。
「うん。・・・だめかな?」 恥ずかしそうに笑いながら、こっちをみるやすくん。
私が思っている以上にこのお腹の命のことを想い、待っててくれてるんだと 嬉しくなる。
「ほら、最初の子ばっかり色々してあげると、2番目、3番目の子がジェラシー感じちゃったりするだろ? だからさ、何人生まれてきてもみんなにしてあげられることを、何か記念に残るものを 作りたくて」
私が何も言わずニコニコ笑ってるから、慌ててやすくんがそう言った。
ふふふ。 私もまだまだ「母」にはなりきれないけど、 やすくんは、ちょっとずつ「父」担ってるんだなあとおもった。
笑いながら私は 黙ってそのキットを籠に入れた。
生まれてくる子のための記念のもの。 それはきっと
私達が親になった最初の記念のものになるはずだもの。
|