++ワタシノココロ++
index|コレマデ|コレカラ
2001年09月25日(火) |
驕レルモノ 久シカラズ |
やすくんの所で風邪を拾ってきた。
やすくんは私が来る前の日に、 職場でひどい風邪をもらってきていた。
おかしいなあって思い始めたのが、 3日目の朝、布団の中。 2日目の夜、何となく気配がしたから、 風邪薬をやすくんがいない間に飲んだのに 効かなかったらしい。 背中がゾクゾクするし、何だか息苦しい。 くしゃみも出るし、喉も痛い。
やすくんから、うつったのかな。 そう思うと何となく嬉しいけど。 1日バスに乗り続けて帰る 今日でなければもっと良かったのに。
我慢しようと思っても、勝手に出てくる咳。 気づかれたくないから、布団で口をふさいでみる。 一度出始めたら、なかなか止まらなくなってしまって 結局やすくんを起こしてしまう。
「大丈夫?風邪うつしちゃったかな?」
心配してもらうのは嬉しいけど、 大丈夫、って笑ってみる。
部屋を出る時間も迫ってきた。 布団から出て準備しようと思うけれど 体が思うように動かない。
「今日ね、もし帰らないって言ったら、どうする?」
正直に一緒にいたい、って言う気持ちもあったけど、 この絶不調な体調の中、ひとりぼっちで帰る不安も入り交じって こんなことを聞いてみる。
やすくんは、きっと笑って「いいよ」って言ってくれる、 そんなことを考えていたのかもしれない。
「明日、仕事休むよ。だから今日は帰らない。 … って、私が言ったら?」
半分くらい、いや、半分以上 やすくんの「いいよ」って言う言葉を期待して、 そしてその言葉を、自分自身への言い訳にしようとして やすくんの返事を待つ。
だまってるやすくん。 半分ムキになってしまう私。
「やだ、やっぱりここにいる。 ずっとやすくんと一緒にいる。 仕事ももういい。ここにいたいよ」
駄々をこねる赤ちゃんみたいに、 布団にくるまってそういい続ける。 そうすれば やすくんが困った顔をして 「それは俺も一緒だけど、ダメだよ」って言いながら ギューッと抱きしめてくれるだろう。 そんなことを考えていたのに。
「ダメ。帰らなきゃ。 今日は、家に帰るんだろ。 明日は、仕事に行くんだ。 そうやってゴネるの、悪いところだぞ」
悲しそうな、怒ったような顔をしてる。 そんなやすくんから 全く当たり前のことを言われてしまう。 喧嘩したときでもそんな顔を見たことなかったから、 少しあわててしまった。
「そんな顔で見ないで」
「今、一番大事なときなんだからな。 今年で仕事終わるのに、そんないい加減なことしてていいの? それに、そんな理由で休んだって、ききの親にばれたら、 せっかくこれまで頑張ってきたことが 全部無駄になるんだぞ。」
まるで子どもを叱る親のように、 私に厳しいことを言うやすくん。
体調が悪いのも、ムキになった理由の一つ。 でも、それは理由のたった一つ。
本当の理由は、自分のわがまま。
ここにいたい、という気持ちから出てきたわがまま。 ただ、最低なのは。
自分で「ここにいる」って言い出したくなくて、 やすくんに「いいよ」って言ってもらおうとして、 ムキになってた。 やすくんに責任転嫁しようとしてたこと。
やすくんのやさしさを利用しようとした。 最低な私。
|