2001年10月25日(木) |
ほんの少しだけ自画自賛。 |
今日もお仕事。 毎日、マウスだのケーブルだのを梱包している。 単純作業のため、慣れてくると眠くなる。 グループの中の、一番の古株の男性が、 「黙々とやってなくていいですよ。なにか、話しましょうよ。眠くなってきた」 と、言い出した。 昼食後で、みんな眠かったので、その意見に乗って、とりとめもない話をした。
「幽霊を見たことがあるか、幽霊の存在を信じるか」 「UFOを信じるか」 「好きな芸能人はだれ?」
などなど、一昨日の日記に書いた天然娘が、ありがちだが、確実に暇の潰せる話題を出してくれた。 もちろん、全員、手元は、しっかり動いている。 そのうちに、それぞれに、印象に残っている旅行の話になった。 天然娘は、「今度、岐阜に行くんですよ」と明るく言う。
「ああ。岐阜。いいね」
と、旅行が趣味だという女性が言う。
「お父さんに逢いに行くんです」
ああ、お父さんと一緒には住んでないんだな。
「逢っても顔判らないかも。十年ぶりくらいなんです」
おっと。
「お母さんに内緒で」
完璧にわけありか。 でも、彼女はなんでもないことのように、寧ろ、うれしそうに言った。 話をしよう、と振った男性は、固まって沈黙したが、わたしと、旅行好きの女性は、
「いいねぇ。楽しみだね」 「お父さんも楽しみにしてるだろうね」 「最後に逢ったのが十歳やそこらだったのが、こんなに大きくなってたら驚くだろうね」
などと、平然と話が出来た。 ついには、
「十年分のお小遣い貰わなきゃね」
などと、冗談混じりに知恵をつけてしまった。
自分が、いつまでも子供のようだと思って自己嫌悪に陥ることが多かったが、こういう話をうろたえずに、普通のこととして聞けるようになっていたのを知って、なんだかうれしかった。
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