Story of love
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どのくらいそうしていたのだろう。
気がつくと、床から伝わってきた冷たさで、体がすっかり凍えてしまっていた。ベットに右手をかけて立ち上がる。関節がこわばってしまって、ぎしぎしといいそうな感じがする。
外に目をやると、結露におおわれて曇っている。
これじゃ、天気がわからない。
別に今日も出かけないのだから、どうだっていいはずなのに。それでも予報を見てしまうのはなぜなんだろう。
まだ、「何か」に期待しているからなのかな。
見つけたメモ紙は、引き出しの1番奥にしまっておこう。ずっと前に耳にした、外国の言い伝えを思い出す。
「引き出しの底にしまっておけば、どんなものでもいつか妖精が持って行ってくれる」・・・だっけ?
彼からもらったネックレスもそこ。ヘッドのハートは傷ついて、歪んでしまっているけれど。
(つづく)
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