日記でもなく、手紙でもなく
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| 2002年06月29日(土) |
六本木<ジリオーラ> |
ヂーノの階下の店は、以前<パレッタ>という名前のトラットリアだった。この名前の時代に、3回ほど行って、その後ぱったりと足を運ばなくなってしまった。なんとなく足が遠のいてしまった。 テーブルが小さくて、なんとなくせせこましい感じがしたのと、味としても私自身の好みと少し違ったようなところがある。
先日バスに乗って、六本木の交差点を通り過ぎるとき、見るともなく見ていたら、そのパレッタの名前が変わっている。 ひょっとしたら−−と思い、たまたま雨模様の中、食事をしようということで、それなら地下鉄の駅からさほど離れていないこの店に行ってみようという気になった。
店名は、表参道にあった店と同じ名前の<ジリオーラ>。確か、小原流会館のB1に入っていたと思う。ここにも2度ほど行ったものの、やがてすぐ佐竹さんの<カ・アンジェリ>がオープンしたので、表参道というとそちらへつい足が向き、こちらのジリオーラにも、ずっとご無沙汰していた。 今、そのジリオーラがあるのかどうか、あまり定かではないものの、今回は六本木のジリオーラだ。
午後7時頃店に予約無しで行ったら、すぐ入れたものの、8時を過ぎるとほぼ満席状態。 テーブルの小ささは相変わらずで、そのため、せせこましさも相変わらずだ。
しかし、前菜の温野菜とジェノヴェーゼのソース、ずわい蟹のスパゲティは、どちらもなかなか良かった。セコンドに、連れは鴨、私は魚介の煮込みを頼んだのだが、魚介の煮込みのほうは、もう一味欲しい感じ。ただ、決して悪くはないのだが.... デザートは、ズッパ・イングレーゼやキャラメルのババロアなど、皿への盛り付けも美しく(色彩感を出すため、抹茶を散らしていたのが面白い)、味は大人のデザートになっていて、なかなか感心してしまう。
トラットリアにしては、決して安いほうではないものの、4200円のプリフィックス・コースもあるので、このへんを頼んで食事をすると、決して高いという感じではないと思う。 前菜に、もう一手間、もう一味感じさせるようなメニューが増え、セコンドがもう少し洗練されると、光り輝く店になってきそうな感じ。 一皿一皿が醸し出している<力>は、十分感じられるし、以前のパレッタよりも、ぐんと大人の味を出せる店になったようだ。
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