メロディの無い詩集 by MeLONSWiNG
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あの狂おしき蜂蜜のような恋 |
2016年03月01日(火) |
キッチンの窓を開けると 小さな子供たちの燥ぐ声 教育上よろしくないシーンを隠すため カーテンを閉めてから抱きしめた
コーヒーメーカーが仕事を終えるまで 滴(したた)るしずくを計る危うげな指先 後ろから君に触れるたび 敏感な身体は時の隙間から落ちそうになった
君は何度も何度も何度も何度も 顔を離して見つめ返した 僕は何度も何度も何度も何度も 君の髪に指を絡めて抱き寄せた あの狂おしき蜂蜜のような恋
バスタブの中ではパズルのように 温もりと冷えた身体が優しく交差した 君の掌から注がれた心の欠片が肩の上濡らして 僕の痛みをかき消した
カンバセーション夜の闇に星の空に 届ける宛もなく自由に開放してあげた 約束と嘘と誓いと現実とジェラシー 束の間の今この時に全てを燃やし尽くした
君は何度も何度も何度も何度も 僕の名前だけを呼んだ 僕は何度も何度も何度も何度も 君の頬を僕の涙で濡らした あの狂おしき蜂蜜のような恋
君は何度も何度も何度も何度も 僕の名前だけを呼び 何度も口づけた 僕は何度も何度も何度も何度も 君の頬を僕の涙で濡らし 君に溺れた あの狂おしき蜂蜜のような恋
今はもう戻れない あの蜂蜜のような恋
遠く離れて消えた あの蜂蜜のような恋
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