2012年10月14日(日) |
てぃるのぐ建国祭(仮)・その11 |
「どれだけかかってもいいの。四日間できるものをお願い」 金に糸目をつけないと言いたいところだけど残念ながら持ち合わせにそこまで余裕はない。 「ただでもいいぞ」 「よくない」 だけど、それとこれとは別。ちゃんとしたものを作りたかった。自分でデザインしたんだから最後まで自分でやれといいたいところだけど、悲しいかなわたしにはそこまでの腕はない。いつもひょろっとしていてもやしみたいだけど、細工に関しては目の前の男子のほうが何倍も上手で。 「本当にいいのか?」 ちなみに自分でためしたけど失敗に終わったということは伏せておく。 「お願い」 頭を下げたわたしに目の前の相棒は二つ返事でうなずいた。
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「本当に変なところで意地っぱり」 工房を出た後で友人に言われた声に返す言葉もない。 「もっと他のところを見てもよかったんじゃない?」 確かにそれも考えた。だけど。 「これが一番だと思ったから」 今の自分を知ってもらうにはこれがうってつけだ。 「肝心の父さんはいつくるの?」 「はっきりとした期日は書いてなかったけど、手紙がおくられたのが三日前だったから――」 逆算すると明日か明後日くらい? そうつづけようとして、はたと足が止まった。
――来る。
「伊織(イオリ)ーーーーー!!!」
そして現在に至る。
過去日記
2006年10月14日(土) 「EVER GREEN」10−8UP 2005年10月14日(金) 「SkyHigh,FlyHigh!」Part,77UP 2004年10月14日(木) 我が家のFE事情・その2 2003年10月14日(火) お騒がせしました
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