2012年04月05日(木) |
白花(シラハナ)への手紙(仮)・57 |
「私?」 「グラッツィア施療院に行くんだろ? 医術を学びたいってことは昨日聞いた。医術を学んでその後どうするつもりなんだ?」 紹介状は書いてもらった。でも肝心のおじさんおばさんは家をひきはらっていたし。昨日は運良くアルテニカさんのお家に泊まらせてもらえたけど、いつまでもお世話になりっぱなしというわけにはいかない。考えることが山積みだ。 長身の男の子。私とほぼ変わらない年代で修行をしていて。初対面でこそ、ぼうっとしていたけど実はすごい人なのかも。私にはできるのかな。医療を学びたいって一心で単身でやってきたのはいいものの、ちゃんと学ぶことはできるのだろうか。そもそも、先生はどんな人なんだろう。学ぶことを受け入れてもらえるんだろうか。 「今すぐ答えがだせる問題じゃないか」 「……そうですね」 むやみに考えすぎて不安になるよりも、まずはやるべきことをやるのが先だ。もたげた不安をふりはらうようにかぶりをふると、隣の男の子について行く。 ほどなくして、一軒の建物にたどりつく。 「あれ? ここって――」 「知ってるのか?」 彼に連れられた場所。そこは昨日道すがら訪れた場所だった。
過去日記
2011年04月05日(火) 「クール系お題」その3 2010年04月05日(月) 委員長のゆううつ。4 2007年04月05日(木) オリキャラメイキングバトン。SHFH編 2006年04月05日(水) 成分分析 2004年04月05日(月) 未だに出会いなし
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