2012年02月18日(土) |
白花への手紙(仮)・35 |
「おまえ女か!?」 いつものごとく、しきりに驚かれた後、へー、ほー、ふーむとじろじろ見つめられた。ひとしきりうなりをあげた後、ひとこと。 「そうかそうか。おまえ女だったのか」 ばしばし背中をたたかれた。 「痛い」 「勘違いして悪かったな。怪我はなかったか?」 目つきが急に優しくなった……気がする。 「さっきと態度が違いませんか?」 初対面の時とは全然態度が違う。うろんげな視線を向けると、 「俺は女には優しいの」 そういうものなのだろうか。いっそすがすがしさすら覚えてしまう。 一方、もう一人の男の子はというと。 「おい、ユータス……」 「…………」 無言のまま、わたしの周りをうろうろ。さっきのユリシーズさんの時とは違い、じっと見ては首をひねって、上から下まで視線をめぐらす。他意はないかもしれないけど、これはこれで落ち着かない。 「あの?」 声をあげる前にこっちを見て。 さっきまでのぼうっとした表情とはうってかわった真剣なまなざし。 お互いの視線が交差すること数秒。 「女?」
時が止まった。
過去日記
2011年02月18日(金) 委員長のゆううつ。STAGE1-2UP 2007年02月18日(日) 「EVER GREEN」11−6UP 2004年02月18日(水) ゲームについて語ってみよう
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