2012年01月27日(金) |
白花(シラハナ)への手紙(仮)・13 |
オレのことは忘れていいよ。たぶんそれが正解だから。 巻き込んでごめん。お詫びといってはなんだけど、今の君に役立ちそうなものをプレゼントするよ。
君に、海の恩恵のあらんことを――
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一日目はきつかったけど、二日もたつとさすがに体調も元にもどってきた。 ベッドから起き上がって腕を大きくのばし軽いストレッチをする。屈伸もして深呼吸。うん、もう大丈夫そうだ。 医務室を使わせてもらったから掃除をして荷物を整えて。海水に濡れてるんじゃないかと心配したけど中身は最低限の損害ですんだ。衣類とばあちゃんがつくってくれたお守りとその他もろもろ。あと、水を含んだ布の包みがでてきた。嵐で波にさらわれたんだろうか。あれだけ揺れたんだ、仕方ないよね。 今度手紙であやまろう、そう思って包みを広げてみると中には壊れたハリセンではなく全くの別物が姿をあらわした。 「腕輪?」 銀色の鎖が編み込まれていて、間に白と水色の宝石がちりばめている。光にかざすときらきらしてとてもきれい。でもわたしの持ち物じゃない。身元がわかるようなものはないかとくまなく探してみると、一枚の便せんがひらりと落ちた。
『昨日はありがとう。君のおかげで助かったよ』
綺麗な文字。間違いない、あの時のお兄さんだ。
『お父さんからの贈り物を壊してしまってごめん。お詫びと言っては何だけど、これはオレからの贈り物です。お守り代わりとして身につけてくれると嬉しいな。詳しいことはおいおいわかると思うから、あとはこの手紙を読んでください。
君に、海の恩恵のあらんことを』
過去日記
2011年01月27日(木) メモ書き(桜高等学校用) 2006年01月27日(金) 「SkyHigh,FlyHigh!」Part,91UP 2004年01月27日(火) 「SkyHigh,FlyHigh!」Part,7UP
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