つれづれ日記。
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2010年05月31日(月) 委員長のゆううつ。その2−5

 神様には三人の娘さんがいて、その娘さんにはさらに三人の天使ってボディーガードさんがいて。一対の娘さんと天使がこの世に存在する三つの惑星(ほし)を守ってるらしい。
 あたしが『住んでいる』世界は地球で、あたしが『今いる』世界は霧海(ムカイ)って霧ばっかの世界。そこの娘さんがリズさんっていう女の子でなんとあたしの叔母さんらしい。この時点ですでに怪しすぎるんだけど。
「うさんくさいと言いたいところだけど、ぼくの場合、本物を見ちゃってるから」
 そう言って肩をすくめる先輩。
「先輩は、どうしてここの世界にいるんですか?」
 世界って単語に違和感がなくなってきたことを実感しつつ、先輩に問いかける。
「ケガしたところを助けてもらった、かな」
 腕をめくって見せる。腕にはこの前と同様、白い布が巻かれていた。 
「ポカやっちゃって身動きがとれなかったんだ。そこを通りがかった女神様御一行が助けてくれたってわけ」
 女神様はリズさん達をさす。そういえば娘さんがリズさんなら天使さんは誰なんだろう。
 ケガはどこでしたんですか、とは聞けなかった。体中から拒絶の意志がみてとれたから。だから、別の問いかけをする。
「もう動けるんですか」
 返事の代わりに先輩は布をはずしてみせる。布の、包帯をはずした後には傷跡の残った白い腕。
「ぼくは義理堅い人間なんだ。恩を仇で返すわけにはいかないから」
 微笑んだ様は周りの景色によく映えていて。






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