あたしは委員長。 小学校から中学、果てには高校までなってしまったとう筋金入りの委員長だ。 かといって、生徒会役員やましてや会長ほど忙しくはないしどちらかというと一般生徒より。しがない中間管理職ってところ。 でも任されたからにはやるしかない。先生に呼び出されては雑用を手伝い、行事があればみんなを一つにまとめていく。 転校生がきたら嫌な顔ひとつせず――というわけにはいかないけど、それなりに学校を案内してあげ、必要に応じては相談事にものる。 そう。あたしは委員長。何があっても動じることはない。たぶん。 たとえ相手が異世界からの住人であったとしても。
「あなたは誰? 転入生ですか?」 「うん、そう。ぼくって転入生なの」 「先輩でも転入生には代わりないですもんね。特別サービスで案内してあげます」
思い起こさなくても、あれが全ての元凶だったのだ。
「せん……ぱい?」 「うん、そう。ぼくって先輩なの。ここではね」
迷い込んだのは、わけのわからない場所。
「なんてことしてくれちゃったんですか、アンタは――!!」 「ひっどいなあ。先輩はもっと敬ってくれなきゃ」
あたりは真っ白。 霧。 霧。 霧だらけ。本当になんにも見えない。
「君もあの子にやられちゃったんだ」 「なんであなたは落ち着いてられるんですか!」
委員長はどんな時もしっかりしてなきゃいけない。
「僕も、詳しいことはわからないんです」 「じゃああなたも……?」 「あ。それは違います。あしからず」
たとえ、目の前にいるのが明らかに違うだろ! って突っ込みをいれたくなるような人達だったとしても。
「返せー! あたしを元の世界にかえせーー!!」 「どこかで聞いたなあ。その反応」
あたしは委員長。 だから、どんなことがあっても負けない。
たぶん。
「地球でもよく言うらしいよ? 『人間あきらめが肝心』って」
ごめんなさい。あたし、早くもくじけそうです。
「セイル」 「は?」 「ぼくの名前。いつまでたっても『先輩』はないでしょ。委員長」 「あたしだって、いつまでたっても『委員長』はおかしいです」
委員長のゆううつ(仮)。
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とっさに思い浮かんだネタ。 実際に書くのか、また本当に書けるのかは不明。
……その前に色々すすめていかないとなあ(遠い目)。
過去日記
2004年05月30日(日) これから
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