2010年05月24日(月) |
委員長のゆううつ。48 |
季節は三月。終業式も終え、あとは帰路につくばかり。 ――と、いつもはそうだけど。今日だけはいつもとちょっと違う。 「あの。連絡があって来たんですけど」 「はい。高木様ですね」 お店の販売員が笑顔で対応してくれる。うなずくと笑顔のまま少しお待ち下さいとカウンターの奧に姿を消した。 書類はお母さんに書いてもらった。販売店で気に入ったものを見つけて。連絡して予約してもらって。 「これで間違いないですか」 差し出されたのは携帯電話。薄いピンク色でよく見ると花の模様が印刷されている。 「間違いないです」 「では袋に入れますのでお待ち下さい」 期日にして二週間。待ち遠しかった携帯電話がこの手に届いた。 あらかじめ聞いてあった番号を登録して、そのまま通話ボタンを押す。呼び出し音の後、 「もしもし」 『もしもし、しーちゃん?』 帰ってきたのは元気な声。 「あの。前から言ってるんですけど、その呼び方何とかしてもらえませんか」 『でもしーちゃんって呼び方、可愛くない? 叔母さんなんだしそれくらいいいでしょ』 これって姪と叔母の会話になるのかしら。想像してたものとは全然違うけど。
過去日記
2008年05月24日(土) ひさびさのレスです 2005年05月24日(火) 突発的ネタ? 2004年05月24日(月) 文章って
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