2010年05月03日(月) |
委員長のゆううつ。29 |
目が覚めてあたりを見回す。そこは見慣れたベッドではなく。 クリーム色のベッドに白いテーブル。昨日はサンドイッチだったのに対して今日はコーンクリームスープ。隣には置き手紙がある。文字はわからないけど、昨日のこともあるしこれって食べていいってことよね。 口をつけると今度は甘い風味が広がる。昨日のことといい、カリンくんは料理上手だ。一方でもう一人はというと。 「おはよ。詩帆ちゃん」 あたしの目の前で海藻サラダを食べている。 「人の前で食べないでください」 「またお腹の音がなっちゃうから?」 「もうなりません」 なったら面白いのにと先輩はおかしそうに笑う。そう何度もならしてたまるもんか。 それにしても、サラダおいしそう。じっと見てると先輩は食べていた手を止めた。 「カリンくんが作ってくれた。サラダは新鮮なのが一番だよね」 やっぱり料理をしたのは黒髪の男の人らしい。色とりどりの海藻の上に細かく刻まれた卵がのっている。クリーム色の液体はマヨネーズとは少し違うみたい。 「食べないの?」 「食べます」 お皿を受け取ると口の中にほおばる。 「おいしい?」 「おいしいです」 異世界の二日目はそれなりに平和だった。
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