つれづれ日記。
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2010年04月08日(木) 委員長のゆううつ。7

 サファイアを散りばめたような深い青。透明感のあるそれには誰もが目を奪われる――
 大げさに言ったらこんなところかしら。でも差し引き半分にしても、目の前の男の人の瞳は青だった。
「さっきからずっと見てたよね。ぼくに何か用?」
 口調とは裏腹に、あたしの方をじっと見ている。耳に聞こえるそれはれっきとした日本語。ちゃんと話せるのね。英語でもしゃべられたらどうしようかと思った。
「ひょっとしてぼくに気があるの?」
「うぬぼれないで下さい」
 目の前の男子とあたしの声が重なったのはほぼ同時。
「風邪でもひいてないかと思ったけど。その様子なら大丈夫ですね」
 瞳の色は宝石色でも話してるのが日本語ならあたしにも太刀打ちできる。
「ぶしつけに見てしまってすみませんでした。あたしは用事があるので帰ります」
 背はあたしよりも高い。正確に言えば男子の中でもそこそこ高い。かといって2メートル近くもありそうなのっぽさんというわけでもない。中肉中背といったところだろうか。みんながカッコいいと言ってたのもなんとなくうなずける。
 なんて考えてても仕方ない。あたしには本当に用事があるのだ。
 一礼した後鞄を握りなおし帰路につこうとすると。
「ちょうどよかった。この世界のこと案内してくれない?」
 それが彼、先輩との出会いだった。 






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