2008年01月05日(土) |
【EG番外編】セイル編 その3 |
あなたはどこへ進みたいの?
まいったな。本当にまいった。 それはぼくがあいつに放った言葉によく似ていた。 『君はこれからどこに進むつもりなんだよ!』 これが引き金で今の状況にいたるわけなんだけどさ。 わけのわからない場所に引きずり込まれて。たまたま遭遇したお姫様を追っていたら、あいつがお姫様に乱暴しようとしていて。それを止めようとしたら返り討ちにあったんだよね。 自分の名誉のために言っとくけど。ぼくは暗殺者なんだ。いくらなんでもあっさりやられるようなヘマはしない。強いて言うならその前に傷を負っていたから。 傷はどこでおったかというと。悲しきかな、あいつをかばってなんだよね。ちょっと前までは本気で殺りあってたはずなのに。 じゃあなんで。なんであいつと戦うことになった? 道を通してくれなかったから。あの男、神官の居場所を知っているはずの彼がそれを阻もうとしたから。神官は知っているはずだ。彼と、ゼガリアと最後にやりあったのはあいつだから。 順番をおえばおうほど憂鬱になってくる。 手品を使われたとはいえ暗殺者がずぶの素人に二度もやられたんだ。本当の本気で身も心もずたずただ。
「ゼガリア……」
あんたが今のぼくを見たら、どう思うかな。
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